アートとカルチャー
2021年06月08日 10時12分 JST | 更新 2021年06月09日 11時59分 JST

「まるで浮世絵みたい」幻想的な富士山の写真が話題。歌川広重が描いた光景が時を越える

撮影したLogaさんは「カラフルで煌びやかな写真がバズりやすい中、日本の原風景がここまで注目されて嬉しい」と話しています。

Twitter/log_alpha
Logaさんが三浦半島で撮影した富士山の写真

三浦半島の海岸で撮影された富士山の写真が「まるで浮世絵みたい」とSNS上で話題になっている。海岸に押し寄せる波、ゴツゴツした岩肌から張り出した松の木。その向こうには雲を従えた富士山が見えている。

これはネット上で活動する写真家のLogaさんが、6月上旬、神奈川県横須賀市内の海岸で撮影。Twitterに写真を投稿してから、約2日間で3万2000回以上もリツイートされた。「本当に江戸時代の絵みたいで素敵」「浮世絵は誇張表現じゃなかったってのが分かる」「これは奇跡の一枚」などのコメントが寄せられ、大きな反響を呼んでいる。

 

■歌川広重も150年前に浮世絵にしていた風景だった

Logaさんは場所を公表していないが、奇岩が並ぶことで知られる景勝地、秋谷海岸で撮影したと見られる。この付近からの富士山は、江戸時代の浮世絵師、歌川広重が描いたことで知られている。

1850年代に出版された富士三十六景という連作で「相州三浦之海上」という作品が残されている。岩肌から張り出した松や、雲をたなびかせた富士山など構図が今回の写真とよく似ている。

国立国会図書館デジタルコレクション
歌川広重の浮世絵「相州三浦之海上」

■撮影者は語る。「カラフルで煌びやかな写真がバズりやすい中、日本の原風景がここまで注目されて嬉しい」

ハフポスト日本版では撮影者のLogaさんに取材した。以下は一問一答だ。

—— 今回の富士山の写真を撮影した日時・場所はいつでしょうか?

6月上旬、 人気リゾート地である葉山から車で数分の海岸で撮影しました。匿名で活動しているので、正確な撮影日時や撮影場所は控えさせていただきます。

—— 撮影したカメラ・レンズは何でしょう?

SONYのフルサイズミラーレスカメラと大三元の標準ズームで撮影しました。三脚は使用していません。

—— 撮影後、画像にレタッチは加えましたか?

色味を編集しています。ブルーの彩度を抑えることで浮世絵のような世界観を作り出しています。今回、編集した設定はオリジナルプリセットとしてホームページで販売しています

—— 撮影する際に気を付けたことは何でしょうか?

空が曇っていたので、白飛びに注意して慎重に露出調整を行いました。

—— 歌川広重の浮世絵に「相州三浦之海上」という作品がありますが、今回の撮影では意識しましたか?

今回の撮影で相州三浦之海上を意識していたわけではないですが、日頃から表現の幅を広げるために浮世絵や絵画を鑑賞しています。

—— 今回の写真の投稿から1日ほどで約3万回リツイートされるなど話題になっています。こうした反響をどう感じていますか?

想像以上の反響があり驚きました。文化や伝統を写真で伝えたいという思いがあるので、カラフルで煌びやかな写真がバズりやすい中、日本の原風景がここまで注目されて嬉しく思います。