PRESENTED BY みずほ銀行

「年間100万円以上の自己資金が必要だった」障がい者水泳メダリストが語る、下積み時代の苦労と未来の変え方

障がい者水泳で数々のメダルに輝いてきた木村敬一さん、みずほ銀行の新規事業担当者が語る“応援の気持ちを形にする”こと。東日本大震災以降、大きな転換点を迎える日本の“寄付”。今、みずほ銀行が「ぽちっと募金」をスタートした理由とは。

あなたは「寄付」と聞いて最初に何を思い浮かべるだろうか? 有名人の高額寄付、街頭募金――。様々な答えがあると思うが「自分にできる少額寄付では、世の中を変えられない」と感じている人もいるのでは。

だが、2011年の東日本大震災を機に、日本の寄付文化は大きく変化した。2010年に4,874億だった個人寄付総額は、2016年には7,756億と、1.5倍ほどに上昇(*1)。「被災地に新たな図書室ができた」「コロナ禍の医療従事者にマスクが届いた」など、個人の小さな寄付の力が注目されるようになってきた。

『寄付白書2017』をもとに作成
『寄付白書2017』をもとに作成
ハフポスト日本版

今後の日本で寄付を始めとした“支援の形”はどう変わっていくのか。学生時代に寄付を受けた経験があり、現在は日本パラリンピアンズ協会理事も務める障がい者水泳メダリストの木村敬一さん、みずほ銀行で次世代のビジネス創造を担う、奈邉真未さんに話を聞いた。

(編集註:対談はオンラインで実施しました)
木村敬一(きむら・けいいち)さん: 2歳の時に病気のため視力を失う。小学4年生から水泳を始め、単身上京した筑波大附属盲学校(現・筑波大学附属視覚特別支援学校)で水泳部に所属し、頭角を現す。ロンドン2012パラリンピックで銀・銅1つずつのメダルを取り、リオ2016大会では日本人最多の銀2つ銅2つのメダルを獲得。東京ガス所属、日本パラリンピアンズ協会理事。
木村敬一(きむら・けいいち)さん: 2歳の時に病気のため視力を失う。小学4年生から水泳を始め、単身上京した筑波大附属盲学校(現・筑波大学附属視覚特別支援学校)で水泳部に所属し、頭角を現す。ロンドン2012パラリンピックで銀・銅1つずつのメダルを取り、リオ2016大会では日本人最多の銀2つ銅2つのメダルを獲得。東京ガス所属、日本パラリンピアンズ協会理事。
東京ガス

■年間100万円以上の自己負担も。アスリートの活動資金

木村さん(以下敬称略):寄付をテーマに対談させていただくにあたって、まずはあまり知られていないアスリートの活動資金についてお話させてください。僕は今でこそ世界的スポーツ大会でのメダリストになれましたが、大学生の頃はまだ実績もなく、資金の多くは自己負担。実質的には親頼みでした。

当時、基本的な活動費が年間100万円強。プールやジムの使用料、トレーナーへの謝礼、水着等の物品代です。さらに、年に数回の海外遠征では、最低でも1回で20〜30万円の自己資金が必要でした。

競技に挑む木村さん
競技に挑む木村さん
写真・竹見脩吾

家族の負担を減らすため少しでもお金を切り詰めようと、当時はボランティアでコーチをお願いしたり、格安の航空券や宿を探したり…。そんな状況でしたから、所属していた水泳サークルのOBから寄付をいただけた時は、とてもありがたかったですね。

何事もメジャーになるまでの土台づくり、資金調達が本当に大変なんです。現在、僕は東京ガスに所属しつつ、日本パラリンピアンズ協会の理事も務めているのですが、寄付も含めて、強くなるまで、有名になるまでのサポートをもっと充実させられたらと思います。

■テイクアウトで飲食店支援も。“応援”の多様化

奈邉真未(なべ・まみ)さん:2016年みずほ銀行入社。現在は、銀行の枠組みを超え、新たな事業創出をめざすデジタルイノベーション部に所属。みずほ銀行と全国の地域金融機関が連携するスマホ決済アプリ「J-Coin Pay」を通じて、ユーザーが「支援したい」と思った団体に寄付ができる「ぽちっと募金」の立ちあげを手掛け、事業推進を行う。
奈邉真未(なべ・まみ)さん:2016年みずほ銀行入社。現在は、銀行の枠組みを超え、新たな事業創出をめざすデジタルイノベーション部に所属。みずほ銀行と全国の地域金融機関が連携するスマホ決済アプリ「J-Coin Pay」を通じて、ユーザーが「支援したい」と思った団体に寄付ができる「ぽちっと募金」の立ちあげを手掛け、事業推進を行う。
Kaori Nishida

奈邉さん(以下敬称略):華々しいイメージのメダリストでさえ、そんな資金のご苦労があったのですね。日本は欧米に比べて寄付が身近でなく、制度も整備されていないことを課題として感じていました。とはいえ、変化の兆しもあります。

例えば、このコロナ禍で「テイクアウトで飲食店を支援しよう」というアクションが至る所で起きましたし、若い世代を中心に、10万円の特別定額給付金を寄付に充てる動きもありました。先行きが不安な中でも、誰かを応援したいという人が増えていると実感しています。

スマホさえあれば、いつでもどこでも募金ができる時代。
スマホさえあれば、いつでもどこでも募金ができる時代。
pixelfit via Getty Images

その応援の気持ちをもっと気軽に表現できたら…。そんな思いから、みずほ銀行ではスマホ決済アプリで100円から寄付できる「ぽちっと募金」という新サービスを2020年7月にスタートしました。「J-Coin Pay」というスマホ決済アプリに登録するだけで、誰でも簡単に利用できるものです。既存の金融サービスの枠にとらわれず、新たな価値を創造し、社会課題を解決することも私たちの使命です。

まだサービス開始から7ヵ月ほどですが、多い日では1日100件以上、20〜50代を中心とした幅広い世代にご利用いただいています。

■資金集めや新たな“つながり“の場づくりを。コロナ禍の課題

木村さん
木村さん
TOMOAKI SAKAKI

木村:日本パラリンピアンズ協会は、コロナ禍で講演依頼やイベントが大幅に減少し、資金集めやファンとの交流が難しくなっています。「ぽちっと募金」の寄付先に登録させていただきましたが、資金面はもちろん、私たちの存在を知っていただくきっかけ、新しい“つながり”の場にもなればと期待しています。

奈邉さん
奈邉さん
Kaori Nishida

奈邉:“つながり”は私たちがこだわった点です。例えばユーザーは「応援しています」「少額ですけれど受け取ってください」といったメッセージを寄付と一緒に送れるようにしました。「メッセージを読むと、さらに頑張ろうという気持ちになれる」そんな感想を団体の方からいただいています。

■悲願の金メダルへ向けて。水泳を続けてこられた理由

木村:応援って本当に力になるんですよね。僕は応援してくれる方の存在があったからこそ、金メダルという目標に向けて邁進してこられた。スポーツには人の感情を揺さぶる力があります。今の社会に対しても訴えかける力を持っていると思いますので、皆さんの応援で、それを発揮できる舞台が戻ってくることを祈っています。

奈邉:応援したい気持ちを誰もが簡単に表現できる。そんな社会づくりを「ぽちっと募金」で後押しできたらと思います。銀行としての信頼を大切にしながら、日本ならではの寄付文化を醸成していきたいと考えています。

***

「誰かの力になりたい」「応援したい」あなたもきっと、そんな思いを抱いたことがあるのでは? その気持ちを簡単に形にできる「ぽちっと募金」は、スマホ決済アプリ「J-Coin Pay」の機能の1つ。木村さんが所属する日本パラリンピアンズ協会のほか、災害・復興や医療・福祉などに関する団体が登録されており、寄付までの手順は5ステップのみ。2021年は、スマホで「ぽちっと」新しい寄付体験をしてみませんか。

みずほ銀行

「J-Coin Pay ぽちっと募金」ウェブサイトはこちら
https://j-coin.jp/donation/

*1『寄付白書2017』

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