「9月からPayPayチャージに2.5%の手数料」⇒ミスリード。一部チャージ方法だけ、公式もX上で説明

「ペイペイチャージに2.5%の手数料がかかる」という情報が出回っていますが、ミスリードです。PayPayもX上で事情を説明する事態になっています。【ファクトチェック】
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SOPA Images SOPA Images/LightRocket via Gett

「さよならPayPay。9月からペイペイチャージに2.5%の手数料がかかります」

スマートフォン決済サービス「PayPay」に関する投稿がX上で拡散している。

しかし、2.5%の手数料がかかるのは、「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」のみと発表されている。

このため、投稿は「ミスリード」だ。

PayPayの登録ユーザーは2023年6月時点で5800万人に上る。ハフポスト日本版は、ファクトチェックした。

経緯を振り返る

フォロワー8000人強の匿名アカウントは9月8日、次のように投稿した。

「さよならPayPay、今までありがとう。9月からペイペイチャージに2.5%の手数料がかかります。月あたり1度だけは手数料無料ですが、2.5%は暴利です。みなさんも、『知らないうちにPayPayから手数料を取られてた』とならないようお気をつけください」

この投稿は13日午前9時現在、2660「いいね」がつくなど拡散しており、「ひどいですね」「マジですか?」「知らなかった」といったリプライも寄せられている。

ファクトチェック対象のツイート
ファクトチェック対象のツイート
Xから

PayPay公式が否定

しかし、前述の通り、手数料がかかるのは「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」のみだ。

詳しくは、PayPayウェブサイト上の「【更新】ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」の手数料などに関するお知らせ」というページに記載されている。

これによると、手数料が9月1日から変更されるのは「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」で、毎月初回のチャージは手数料無料だが、2回目以降のチャージでは2.5%(税込)の手数料が発生する、とあった。

また、「チャージ方法別手数料一覧(2023年9月1日以降)」の表があり、それをみると、「銀行」と「セブン銀行ATM、ローソン銀行ATM」と「クレジット(旧あと払い)」は1回目、月内2回目以降も手数料は無料となっている。

なお、この発信元の投稿をめぐり、PayPayがX上で事情を説明する事態になっており、PayPay公式サポート(@PayPaysupport)は発信元と同じような投稿をしているユーザーに対し、次のようにリプライしている。

2023年9月1日以降『ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い』のみ、2回目以降のチャージに手数料が発生します。 下記リンクにて手数料無料のチャージ方法もあわせてご確認をお願いいたします」

つまり、すべてのチャージ方法に手数料がかかるわけではない。このため、発信元の投稿はミスリードとなる。

◼️ファクトチェック記事のレーティングについて

ハフポスト日本版では、NPO法人「ファクトチェック・イニシアティブ」(FIJ)のガイドラインに基づき、対象言説のレーティング(以下の通り)を実施しています。

ファクトチェック記事には、以下のレーティングを必ず記載します。ガイドラインはこちらからご覧ください。なお、今回の対象言説は、FIJの共有システム「Claim Monitor」で覚知しました。

また、これまでハフポスト日本版が実施したファクトチェックや、関連記事はこちらからご覧ください。

  • 正確 事実の誤りはなく、重要な要素が欠けていない。
  • ほぼ正確 一部は不正確だが、主要な部分・根幹に誤りはない。
  • ミスリード 一見事実と異なることは言っていないが、釣り見出しや重要な事実の欠落などにより、誤解の余地が大きい。
  • 不正確 正確な部分と不正確な部分が混じっていて、全体として正確性が欠如している。
  • 根拠不明 誤りと証明できないが、証拠・根拠がないか非常に乏しい。
  • 誤り 全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがある。
  • 虚偽 全て、もしくは根幹部分に事実の誤りがあり、事実でないと知りながら伝えた疑いが濃厚である。
  • 判定留保 真偽を証明することが困難。誤りの可能性が強くはないが、否定もできない。
  • 検証対象外 意見や主観的な認識・評価に関することであり、真偽を証明・解明できる事柄ではない。

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