6月12日には主催者発表で103万人が参加するなど、香港社会全体を揺るがしている「逃走犯条例」の改正反対デモ。
海外メディアも多く現場に詰めかけているが、中継を行っていたレポーターに対し、デモ隊が見せた「優しさ」が注目を集めている。
■デモ中に催涙ガスが...
中継をしていたのはアメリカのテレビ局CBSのラミー・イノセンシオ特派員。
ラミーさんたちのクルーは、警官隊がデモ隊のいた場所に近づいてくる様子を伝えていたが、現場では催涙ガスが使われていたという。
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ラミーさんは防護マスクなどを付けずに中継を続けていたが、その場を通ったデモの参加者が、ラミーさんに傘を無理やり持たせるように手渡しのだ。
戸惑いつつも、お礼をのべるラミーさん。続けざまに、中継画面の外から手が伸びてくると、今後はラミーさんの頭に白いヘルメットを被せた。
「ご覧のようにデモの参加者も、今ここで何が起きているのかを伝えるのを助けてくれています」とラミーさん。デモ隊の気遣いも中継してみせた。
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傘やヘルメットが、どの程度催涙ガスを防ぐのに効果的かは分からない。しかし、ラミーさんは、当時の動画とともに、デモ隊への感謝の言葉をTwitterに投稿した。
「香港のデモに参加している若者たちは親切だ。感謝の意を込めて、この動画を投稿する。仲間が警官隊の放った催涙ガスに巻き込まれた。傘とヘルメットが押し付けられたんだ。誰がやってくれたかは分からないけど、気遣いに本当に感謝しているよ」とツイートした。