NEWS
2020年07月16日 11時55分 JST | 更新 2020年07月17日 11時38分 JST

ツーブロック禁止、その理由に批判の声。都教委が「事件や事故に遭う」と説明

共産党・池川友一都議会議員がTwitterに投稿した動画が話題に。近年、根拠が不十分な厳格な校則が「ブラック校則」と呼ばれ、問題視されている。

写真ACより
ツーブロックのイメージ画像

若者に人気の「ツーブロック」。トップに長さを持たせ、サイドやアンダーを短めにカットした髪形だ。一部の都立高校が校則で禁止している理由について、東京都議会での質疑の模様がSNS上で話題になっている。都教委の教育長が「外見等が原因で事件や事故に遭うケースなどがある」と答弁したのだ。

共産党・池川友一都議会議員が7月13日にTwitterに動画を投稿。そこで紹介されたのは、2020年3月12日に行われた東京都予算特別委員会での一部分。

池川都議が「子供の権利と都立高校の校則」について質疑を行う中で、ツーブロックを禁止する校則が一定数あるが、「ツーブロックは、かなり広い定義の髪型として今定着している」とし、「なぜ、ツーブロックはだめなんでしょうか」と問うた。

それに対し、東京都教育委員会の藤田裕司教育長は、こう返答した。

お尋ねの髪型につきましては、それを示している学校もございますけれども、きちんと類型を示しまして生徒に伝えているところです。その理由は、外見等が原因で事件や事故に遭うケースなどがあるため、生徒を守る趣旨から定めているものでございます

この答弁に対し、池川都議は「ツーブロックだと事件や事故、トラブルに遭いやすいという、そんなデータが一体あるんですか。しかも、トラブルに遭ったのは、あなたの髪型に問題があるというメッセージとして伝わりかねません」と批判した。

反対派・賛成派、双方の意見は?

この動画は、7月16日11時時点で、580万回再生されている。ネットでは特に疑問の声があがっているのは、藤田教育長の「外見などが原因で事件や事故に遭うケースがある」という見解に対してだ。

「ツーブロックの人が事件や事故に遭いやすいというデータはあるのか?」「これでは納得できない。根拠は?」といった合理性に欠けているという指摘がある。

また、ツーブロックを校則で禁止している学校についても、「生徒は見た目で判断されてるってこと?」「ツーブロックの社会人はいるのに、生徒は髪型を自由に選べないのか?」など批判する声も多い。

一方では、「ツーブロックの人は怖く見える」「“不良の髪型”というイメージがある」など、ツーブロックに対してネガティブなイメージを持つ声もあがっている。 

時事通信社
尾木直樹さん

教育評論家の尾木直樹さんは、7月16日にブログを更新。

「頭をツーブロックにするかしないかは誰がきめる」と題したブログの中で「ツーブロック禁止校則賛否両論ありますが自由でもいいし、禁止でもいいと思います」とし、「一番のポイントは【誰が決めたのか】ということ」と、考えを綴った。

続けて、「学校生活を快適に過ごすかどうかは生徒たちの問題です 生徒会で議論して決めるのが筋ではないでしょうか?」と、生徒会が決めるべきだという考えを示し、「信じて任せるのも教育力ですね」と自身の見解を明かした。

Getty Images
イメージ画像

頭髪についての禁止規定

生徒の髪型に関する校則をめぐっては、2017年に大阪府で、生まれつき茶髪の生徒を、「生徒心得」を理由に、黒く染めるよう強要して訴訟となったがあるなど、根拠が不十分な厳格な校則が「ブラック校則」と呼ばれ、問題視されてきた。 

池川都議が所属する日本共産党都議団では、その実態を調べるために、都立高校186校、都立中高一貫校(後期課程)5校の全191校の「校則」と「生徒指導内規」について、情報公開請求を行い、その結果を公表

191校中184校から「校則」と「生徒指導内規」(どちらかのみも含む)の開示があり、83.1%の全日制、23.2%の定時制の高校で、染髪、染色、パーマなど、頭髪について禁止の規定があることが明らかになった