アメリカの女子サッカーのプロリーグ「National Women’s Soccer League」(NWSL)で、セクハラ問題が起きている。
問題は、ノースカロライナ・カレッジの監督であるポール・ライリー氏が、権威ある立場を利用してセックスを強要するなど、不正行為や虐待を行っていたと2人の元選手がThe Athleticで告発したことに端を発する。
ライリー氏は2人の主張を否定していたが、The Athleticが報道した日に解任された。
ノースカロライナ・カレッジのオーナーは謝罪した上で、2015年にライリー氏の行動について調査が行われたことをクラブは認識していたが、「彼が良好な状態であると保証されていた」としていた。
これらの対応に対し、リーグの選手たちは反発。問題が封印されていた「6」年間にちなみ、前半「6」分に試合を止め、両チームの選手全員がピッチで円陣を組み、抗議の意思を示している。
10月6日には、横山久美選手と宝田沙織選手が在籍するワシントン・スピリットと、川澄奈穂美選手が在籍するゴッサムFCの試合があり、前半6分に両チームの全ての選手たちがセンターサークルに集まり、およそ1分間、お互いに腕を組んで円陣をつくった。
川澄選手は、この時の動画を紹介しながら、自身のTwitterでこう訴えた。
『現在、NWSLでセクハラ問題が起きています。それに対し、選手たちが一丸となって立ち向かうことを今日の試合中に意思表示しました。問題が封印されていた“6”年間にちなみ、前半“6”分に両チーム選手が集まり円陣を組みました。 被害者をサポートし、二度とこんな事がないリーグに。』
この選手たちの行動には、観客からも大きな拍手が起きた。観客の中には、「PROTECT OUR PLAYERS」「NO MORE SILENCE」などのメッセージを掲げ、連帯の意思を示す姿もあった。