航空自衛隊機事故など

鹿屋市での事故はとても悲しく、いたましいものでした。殉職された航空自衛官諸官のこれまでのご功績に心から敬意を表し、御霊の安らかならんことを切に祈ります。

石破 茂 です。

鹿屋市での航空自衛隊機の事故はとても悲しく、いたましいものでした。殉職された航空自衛官諸官の祖国に対するこれまでのご功績に心から敬意を表し、御霊の安らかならんことを切に祈ります。

自衛隊航空機の搭乗員には、華やかな一方で常に死と隣り合わせの一面があります。今回の事故機は入間基地の飛行点検隊に配備されている、U-125飛行点検機という一般にはあまりその存在を知られていない機体ですが、花形とされる戦闘機などを飛ばすだけではなく、多くの隊員たちが裏方として日夜懸命に働いています。杉山隆男氏の「兵士に聞け」「兵士を見よ」などの一連の「兵士シリーズ」は自衛隊や自衛官、そしてその家族の心情を理解するうえでの必読書であると思います。御一読をお勧めいたします。 

この国会における予算委員会では、待機児童問題とともに奨学金の在り方が大きなテーマとなりました。

奨学金のほとんどが給付型ではなく貸与型なのは、我が国の他は先進国ではアイスランドだけなのだそうで、とても意外に思ったことでした。貸与型で返済を求める所以は、次の世代の人々が奨学金を受ける原資とするため、ということなのだそうですが、それだけなのでしょうか。国立大学の授業料の決め方も、私立大学との格差是正のみがその本質ではないように思われます。

母が国語、二人の姉もそれぞれ英語と歴史の教師であったにもかかわらず、私は文教畑にはまったく不案内なのですが、この分野にはどうにもよく理解できないことが多くて自分の不勉強を恥じるばかりです。

地方創生や新たな日本の国創りは最終的には人づくり、教育問題に帰着するのだろうと思います。国務大臣としてはまったくの所管外ではありますが、基本的な問題について文教関係者の話をよく聞き、関係書籍を通読するなど、この際よく学んでおきたいと思います。

衆議院の定数是正について、0増6減や「アダムス方式の導入」など議論が進捗しつつあります。

国務大臣在任中はなかなか党内の議論に参加しにくいのですが、憲法が定める法の下の平等の要請から、一票の格差が二倍以内に収められるべきことに異論はないものの、現実問題として地方の衰退と東京への一極集中は、議員の数と決して無関係ではありません。

だからこそ地方分権を進めるべきだ、というのはその通りですし、道州制を導入すべきだ、との考えも傾聴に値するものですが(どちらも私が担当大臣です)、いずれにせよ憲法に何らかの規定は必要と思われます。イタリアなどはその例ですが、これもさらに深く研究する必要があると考えております。

週末は、9日土曜日が福岡資麿参議院議員(内閣府副大臣)講演会「佐賀発!地方創生」で講演(15時・佐賀市文化会館)、佐賀市内における街づくり視察(17時・佐賀市呉服元町)、県内市町村長との夕食懇談会(18時・マリターレ創世)、佐賀県知事・県内首長との地方創生に関する意見交換会(18時45分・同)。

10日日曜日は小松精練(株)炭素繊維施設ファブリック・ラボラトリー視察・役員との懇談(14時・能美市 同社)、日本自動車博物館視察(15時40分・小松市)、自民党小松支部政経セミナーで講演(17時30分・小松市民センター)、馳文科大臣・石川県知事・小松市長・地元選出議員・県議との夕食懇談会(18時45分・小松市内)という日程です。

都心の桜は昨日の雨でかなり散ってしまいました。今年もお花見は移動中の車窓からのみで、とても残念でした。

この時期にはふと、「風」の歌う「ささやかなこの人生」を思い出します。我々の世代は学生時代に伊勢正三さんの歌をよく聴いていたものですが、今も全く古さを感じさせない魅力的な作品が多いように思います。

皆様、お元気でお過ごしくださいませ。

(2016年4月8日 「石破茂オフィシャルブログ」より転載)

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