こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。
まず冒頭、2度に渡ってブログで取り上げた「ベビーカー論争」のきっかけとなったベビーカー自粛のお知らせを出した寺院に対して、1月6日AM9時にお電話にて連絡し、謝罪の意をお伝えしました。
※本ブログ記事は1月5日分なので、アップの日付がずれています
初詣「ベビーカー自粛」要請で大騒ぎ 「差別」批判へ寺側の意外な言い分
J-castニュースさまが取材を行い、寺院側の自粛要請に至るまでの背景が明らかになったことにより、
「こうした事情が考慮されず、寺院だけが一方的に悪者になったのではないか」
「寺院側の言い分をブログに記載しなかったのは不公平だ」
というご指摘を多くいただいたためです。
後述のように、私の意図としては寺院の対応を責めたものではなかったものの、ご指摘・ご批判は真摯に受け止め、何より当事者である寺院が被害を被ったと感じているならば大変申し訳ないと考え、謝罪・説明のためのご連絡を差し上げた次第です。
また、その後に行ったTwiterでのツイートに関しても寺院の対応を責めたとミスリードされるものがあり、そちらについては削除対応を行いました。
住職さまは諸事中によりまだ直接お話ができておらず、折り返しのご連絡待ちという状態ですが、近々しっかりと直接訪問もして重ねての謝罪と、私のブログの意図を説明しに参りたいと考えています。
こちらのお寺、板橋区なので北区のお隣ですからね。以前は優先対応をしていたという車椅子やベビーカーの導線などについても、見学できればなと思っています。
■
その上で改めて、今回の件を整理してもう一度お伝えしたいと思います。
私が問題意識として取り上げたのは、ベビーカーの自粛を呼びかけた寺院を指して「不寛容で不自由だ」と言ったのではなく、これに対してネットを中心として
「人混みにベビーカーで来るなんて非常識だ」
「子どもが小さいうちは、親が我慢して当然」
という意見が多かったこと、つまり世論や論調についてです。
特定の施設やイベントがベビーカー自粛を呼びかけることに対しては、今回のように個別の事情がある場合もあるでしょうし、実際に今回はお寺の混雑具合も見ておりませんで、一概に責めることはできないと思っています。そのため、私の当該ブログ記事では寺院の名前や写真も一切記載しておりません。
ということを前提として、もっとわかりやすい形で文章・表現を構成しなかったことは私のミスであり、
「自粛を呼びかけた寺院=悪」
という単純なイメージが流布した可能性について、冒頭の通り謝罪のご連絡をさせていただいた次第です。
そして、二度に渡るブログにてどちらでも、
>もちろん、子連れやベビーカーを使う側にもマナーや配慮が求められることは言うまでもありません。
>もちろん、権利だけを主張したり、周りの迷惑を顧みないマナーのない行為はNGですが、
という一文を掲載しておりました。これは
・ベビーカーを使用する側の問題もありえること
・その上でもやはり、ベビーカーが自由に使える環境が広がっていくのが望ましいこと
を伝えたいという想いによるものです。
今回のケースは、寺院は積極的に子育て世帯に対するケアを行ったにも関わらず、一部の心ない人々によってその善意が踏みにじられたという状況でした。
これをもってすでに数多くの方が、鬼の首を取ったように
「それ見たことか、甘やかすからこうなるのだ」
「やはり、人混みでベビーカーを自粛させるのは当然だ」
「それを擁護していた人間も、全員まとめて非常識!」
という意見を表明しています。私はそれを非常に懸念するものです。
一部の車椅子・松葉杖ユーザーのマナーが悪かったからといって、それらをまとめて自粛させる論調が噴出することはありえないはずです。
とはいえそれは最近の話で、以前は障害者が車椅子で電車に乗ることは非常識で不可能な時代もありました。それがようやく権利意識が広まり、ここまでたどり着いたわけです。
J-castニュースの記事によれば、ベビーカー自粛に対しては「警察からの要請」があったとも書いてあり、これが事実とすれば行政機関側のベビーカーに対する考えに対しても残念なものがあります。
「本人である車椅子ユーザーと、親が勝手に連れてきている子どもは別!」
というご意見があることも承知していますが、子どもを外出に連れ出すことについての是非については、従前のブログ記事ですでに触れた通りです。
■
繰り返しになりますが、今回の問題提起に対して、特定寺院が批判の対象となってしまったことは私のミスによるものであり、大変申し訳ないと思います。
今後、センシティブな社会問題について提起する際は表現方法などに一層の気配りを行い、双方の立場や意見がわかりやすく伝わるよう心がけたいと思います。
以上、簡潔ではありますが、取り急ぎのご報告とさせていただきます。
それでは、また明日。
(2017年1月5日 「東京都議会議員 おときた駿 公式サイト」より転載)