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残業を減らしたら残業代をもらえる。長時間労働を防ぐ企業のユニークな試みとは?

長時間労働が大きな社会問題になっている中、政府も長時間労働是正の取り組みを進めていますが、いまだ充分な改善には至っていません。
Westend61 via Getty Images

日本の1/4の企業には「過労死ライン」の社員が!? 社会問題の長時間労働

近年、長時間労働が社会問題になっています。政府としても長時間労働是正の取り組みを進めていますが、充分な改善には至っていません。政府の発表では、労災認定目安の「過労死ライン」とされる月間残業時間80時間を越えた社員を含む企業は22.7%。この割合の高い業種は、情報通信業の44.4%、研究・専門的な技術サービスを提供する企業の40.5%、運輸・郵便行の38.4%となっています。

企業としても仕事や会議の効率化を推進するなど対策を講じ、残業削減に取り組んできました。

例えばIT企業のSCSKは、「残業を減らした分だけ残業代を出す」という制度を導入し、月平均10時間の残業時間の削減に成功しています。

日本電産はスパコンや最新ロボットを導入! 残業を「ゼロ」に

モーター事業大手の日本電産でも、「2020年に残業をゼロにする」という目標を掲げて、「残業をする日は上司に理由と時間の申告」、「会議短縮をルール化」などの取り組みを行ってきました。これにより社員の意識改革や業務の効率化が行われ、本社社員の残業時間を実施から1年で約半分に減らすことに成功。しかし仕組みだけで削減できる残業時間には限界もありました。

今後はさらなる残業の削減のため、1000億円を投資し、作業効率の良い最新ロボットやスパコンを導入。さらなる業務の効率化を実施します。

例えば、工場ではロボットを使った最新設備の導入により作業時間を短縮、開発部門ではスパコンにより設計期間を短縮、労務部門では効率化につながるソフトウェアやテレビ会議システムの導入により能率化を実施するなどです。これらの取り組みで「残業ゼロ」を目指します。

これまで様々な対策で残業削減に取り組んできた日本企業。今後はテクノロジーの活用による効率化が、日本の長年の問題である長時間労働解決の鍵となっていくかもしれません。

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