今回は「英語だと思っていた名詞が実は英語ではなかった」という私の体験談をお話ししたいと思います。
一番初めに衝撃を受けたのは10年程前の事でした。それは娘達がケガをした時、私は夫に絆創膏の有無を問おうとしましたが、当時の私は「絆創膏」を英語でなんと言うのか分かりませんでした(イギリス英語はプラスター)。その時、脳裏をよぎったとある名詞を私は思わず叫びました。
「バンドエイド持ってる!?」と――。
夫は「何?ソレ?」と首をかしげました。バンドエイド――この英語っぽい名詞が、実は「アメリカの商標」だという事に気付いた瞬間でした。その後も英語名「クーリング・フィルム」を「サランラップ」と呼ぶなど、夫ならず周囲の人々までも困惑させたものです。
しかし、夫の心を鷲掴みにした商品名もあります。それは――
日本で「ツナ缶」と呼ばれるマグロ、またはカツオの缶詰「シーチキン」です。そういえば、「ツナ缶」だったなと再確認させられたものです。
その後も「ハヤシライス」や「オムライス」、「ランドセル」や「プラザ」(※スペイン語:都市にある公共の広場を意味する。米国ではよく使われるらしい)に困惑させられつつも、徐々に「カタカナ名詞がすべて英語ではない」という事に気付き始めました。
そんな独自な「カタカナ名詞」の飛び交う日本で、夫がかつて無い程、衝撃的な商品名に出会ったことがあります。それは、夫が喉が渇いたといって自動販売機の前で立ち止まった時、私は何の迷いもなくスポーツ・ドリンクのボタンを押し、取り出し口に落ちたそれを夫に手渡しました。すると夫は、毛虫でも見るように顔をしかめて叫びました。
爽やかな透明のボトルの中には、薄く白濁した液体「ポカリ・スエット」が揺らいでいる。いや、しかし――それは「汗」でない。でも、そういえば「スエット」は「汗」という意味だったか...と、夫の言動にひどく納得しました。
恐る恐るポカリのボトルに口を付けた夫は――「スゴクおいしい!!」と絶賛しました。
ちなみにイギリスでは、日本の「ポッキー」も人気。
しかしこちらでの商品名は――
「MIKADO」(帝)――となんとも重厚感に溢れています。
~続く。
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