外国人が「使える英語」を身につけるためにやっていること

日本人は英語ができない!といわれて久しいのですが、外国人ってそんなにみんな英語ができるのでしょうか?

日本人は英語ができない!といわれて久しいのですが、外国人ってそんなにみんな英語ができるのでしょうか?

私が日本企業で欧州やアジア、中南米、アフリカの人たちと仕事をしてたとき、そんなに英語が上手かったイメージはありません。

レベル的には、英語が下手だったからアメリカやイギリス担当から外された私と大差ないレベルの人が多かったです。彼らはどうやって英語を学んでいるのか?世界52カ国にオフィスがある、スウェーデン発の留学会社、EF Education Firstの日本法人代表、中村淳之介さんに聞いてみました。

中村さんによると、日本以外の国の人も留学に行く人は非常に多い。特に近年は南米やアジアの留学が非常に多いそうです。

留学の行き先は、やはりアメリカ、イギリス。英語圏の語学学校への留学が非常に多いのです。

彼らはなにをしに留学に行っているのかというと、英語でなにかを学ぶことで、英語力を実践で使えるレベルに高めようとしているのです。

竹刀を振って型を覚えただけでは実戦では役に立たないのと同様に、英語も教科書を覚えて発音の練習をしただけでは仕事では使えない。その実戦の訓練として留学をしているわけです。

そして、留学するときに英語圏の語学学校に行っているのですが、そこで身につけようとしているのがきれいな英語ではなくて、伝わる英語です。英語で仕事をする際に、ビジネスをする相手はアメリカ人だけとは限りません。スペイン語系のメキシコ人だったりアルゼンチン人であったり、中国人であったり、インド人であったり、「英語は世界語」であるが故に、様々な国の人たちと話をすることになります。

だから、アメリカの学校でも「ネイティブスピーカーは、非ネイティブにも伝わりやすい、速度を落とした・スラングを使わない英語を話す」「非ネイティブスピーカーは、同じ国の人でかたまり、母国語で確認してはいけない」というルールを作っているところが多いのです。

つまり、グローバルチームでの授業は「外国人が、ネイティブや他国の人たちと英語で話し合いができるようにする」ための練習の場であるのと同時に、「ネイティブが、非ネイティブに通じる英語を学ぶ」ための練習の場でもあるのです。

だから、私が外国人と仕事をしているときに「(ネイティブっぽくないという意味で)英語が上手くない」と感じていたのは、彼らが、私のような非ネイティブに通じるような英語を実戦で学んでいたからかもしれません。

この様な感覚は、教科書を読んでも身につかない。実際いろんな国の人たちと共同作業したり、仕事をしたりしないといけないんですよね。

今、世界にはこんな風に「世界語」としての英語を学ぶために留学している人が山ほどいるわけです。EF Education Firstだけでも、世界で毎年何十万人もの留学を斡旋しているそうですので。

我々日本人も、いろいろな国の人と一緒に働く為に、教科書的な英語から、実践的な英語にステップアップしていく必要があるのかもしれませんね。

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