ヒラリー・クリントンの選挙キャンペーンネットワークが、民主党の主要組織を標的とするハッカー集団に侵入されたことをReutersが伝えた。
クリントン陣営の広報員、Nick Merrillは声明で侵入の事実を認めた。「本キャンペーンをはじめとするいくつかのサイトで使用している民主党全国委員会(DNC)管理下のデータ分析プログラムが、DNCハック攻撃中にアクセスされた。キャンペーンのコンピュータシステムは、現在外部のセキュリティー専門家のレビューを受けているところだ。これまでに内部のシステムが侵入された形跡はない」と広報員は言った。
この攻撃のわずか前に、DNCおよび民主党議会キャンペーン委員会(DCCC)も不正侵入された。1万9000人を越える委員のメールが全国委員会直前にWiliLeaksで公開され、大会に影を落とした。
セキュリティー専門家と米当局者の中には、今回の侵入をロシア諜報員の行為だと見る向きもあるが、メール漏洩の出所は明らかになっていない。
Reutersによると、DCCCはサイバー攻撃対策のCrowdStrike社の協力を得て侵入事件を調査している。CrowdStrikeは先のDNC侵入の際も調査も担当した。
FBIはNew York Timesへの声明で、侵入の報道は認識しており、「現在事件の正確な状況と影響範囲を特定すべく努めている」と語り次のように付け加えた。
「サイバー脅威は日々進化しており、サイバー犯罪者はあらゆる分野のデータを標的にするにするようになった。FBIはいかなる不法侵入の疑惑にも真剣に取り組み、サイバースペースに脅威をもたらす者の責任を追求し続ける」
[原文へ]
(翻訳:Nob Takahashi / facebook)
(2016年8月1日「クリントン陣営ネットワークに不正侵入」より転載)
【関連記事】