はじめまして。WOMenらぼ編集部の岡村です。
最近、エン・ジャパンで女性管理職が増えてきました。同じ女性としても、管理職として活躍している様子を見るととても刺激になる反面、いざ自分に置き換えて考えてみると「私がマネジメントなんて...」と尻込みしてしまう人も多いようです。みなさんはどうですか?
そこで今回お話をうかがったのが、2011年に新卒入社した炬口(たけのくち)さん。現在は営業メンバー数名を束ね、育成しながら業績を追いかけるチームリーダーとして活躍しています。しかし、「以前は、自分に自信がないし、メンバーをマネジメントすることを意識したことすらありませんでした」と振り返る彼女。では、なぜ彼女はチームリーダーにチャレンジすることにしたのでしょうか。そのターニングポイントに迫ります。
あきらめない上司
―さっそくですが、なぜチームリーダーに挑戦することになったのでしょうか?
当時の上司に、背中を押してもらったことがきっかけですね。入社から3~4年が経った頃に、「やってみたら?」と。
でも、最初は断っていたんです。自分のことに精一杯で、まだまだ未熟なのに、管理や育成なんてできるのだろうか...という不安があって。それまで「人のことを見る」なんてことを意識したことはなかったですね。自分に自信があるタイプではなくて。
ところが、その上司だけでなく、拠点長やマネージャーからも声をかけてもらって(笑)。みなさん私の性格を理解しているので、不安が消えるように上手くコミュニケーションをとってくれたんです。たとえば、ランチタイムに"メンバーの成長を見届けることのおもしろさ"や"リーダー経験が自分自身の成長につながること"を教えてくれたり、営業同行のときに「お前ならできるよ」と期待をかけ続けてくれたり。1年目メンバーの育成プロジェクトを経験させてもらったこともありました。
特に印象的だったのは、「炬口の仕事に対するスタンスそのものがメンバーへの好影響になるんだよ」というひと言。自分の顧客に対する姿勢がメンバーへの模範になると教えてもらえたのは嬉しかったです。
―そのひと言が炬口さんの背中を押してくれたんですね。
いやいや、それでも不安はありました。私は営業の楽しさや数字へのこだわりは伝えられるかもしれない。でも「チームリーダー=メンバーの上に立つ人」という印象が強くて、挑戦に積極的になれない自分がいました。
そんなとき、見かねた上司が声をかけてくれたんです。「リーダーは、全部自分でやるというより、メンバーと一緒に成長していけばいいんだよ」と。私にとっては、このひと言がものすごく大きくて。自分が勝手にチームリーダーというポジションに先入観を抱いていたことに気付かされました。チームリーダーは役割に過ぎないということ、自分がうまくいったことをメンバーに伝えて一緒に成長していくこと。それがチームリーダーに求められているのならやってみたいと思えたんです。上司が自分のことを信頼してくれている気がして嬉しかったし。それでチャレンジすることを決めました。
あのときの不安はなんだったんだろう
―実際にチームリーダーになってみて、どうですか?
当初想像していた以上に楽しめています!人のことにこれほどまで一生懸命になれる自分も、それに応えてくれるメンバーの力も、どちらも想像以上。メンバーの仕事に対する考え方や姿勢が変わって、それまで手取り足取り教えていたのにどんどん独り立ちしていきました。リーダーになる前の不安はなんだったんだろうと思うくらいです(笑)。
たとえが適切かわかりませんが、もしかしたら子育てに似てるんじゃないかと思います。子どもが生まれても、初めから親として完璧に立ち振る舞う人なんていませんよね。「親が子を育て、子が親を育てる」ってよく聞きますけど、組織におけるマネジメントにも通じる部分が多いと思います。
私自身、自分がメンバーに何かを教えているという感覚よりも、メンバーに教えてもらっていると感じることのほうが多いですね。
―具体的にはどんなことをメンバーのみなさんに"教わった"と感じますか?
自分の弱みに気付かされました。たとえば、メンバーからの相談にうまく乗れなかったり、解決方法を提示できなかったり...苦しく感じたこともありました。
だから、そういうときは「もう一度メンバーと一緒に学習するつもり」で課題と向き合うようにしたんです。指示して終わり、ではなく、メンバーと一緒にお客さまの課題解決のために何ができるのかを考える。無事解決できれば自信にもなるし、ダメだったら振り返って反面教師にすればいい。自分の成功体験をいかにノウハウ化していくかという観点を養うきっかけになったように思います。
―チームリーダーを経験して、今後どういうキャリアを考えているのですか?
細かいところまで固めきっているわけではありません。ただ、結婚や出産をしても、働き続けたいと思うようになりましたね。目の前のことや与えられたミッションに愚直に向き合い、期待に応えること。社会で通用する人間になるために、今のうちに経験できることはすべてしておきたいと思います。
あと、将来、母親になって子どもが悩んでいるときに的確なアドバイスできる存在でありたい。そのためにも社会とのつながりは欠かせないと思います。自分の未来のためにも、今目の前にある仕事を大切にしていきたいです。
―炬口さんのお話を通じ、マネジメントに対する先入観が少しでもなくなればいいなと思います。今日はありがとうございました。
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