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29歳、経理からIT専門職へ。「たまたま」任された新しい仕事が自分を変えるきっかけに。

「最初、私にとって仕事って “お金を稼ぐためのもの” でしかありませんでした」 ―― インタビューは、意外な一言から始まった。
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こんにちは、コピーライターの佐藤です。

中途入社して3年目。仕事にも慣れ「楽しい!」と思うことも増えました。一方で、友人の転職話や華々しい出世話を聞き「私のやりたいことって、これでいいんだっけ?」と時々迷うのも正直なところ…。今回お伝えするのは、そんな迷える中堅女子にこそ知って欲しい『自分に合ったキャリアプランの描き方』。

インタビューしたのは、システム企画開発部の田沼さんです。エン史上最大級のビッグプロジェクト(*)で大活躍した、スーパーウーマン田沼さん。全社キックオフで表彰されていたのも記憶に新しいですよね。でも意外にも、そうやって仕事を楽しめるようになったのは最近のことなのだそう。

「最初、私にとって仕事って “お金を稼ぐためのもの” でしかありませんでした」 ―― 意外な一言からはじまったインタビュー。彼女のキャリアに迫ります。

*社内の全組織を横断した販売管理システム刷新
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仕事選びの軸は、「稼げるかどうか」だった

2014年、経理職としてエンに中途入社した田沼さん。それまでの経歴を聞くと、意外な答えが返ってきました。

 「高校を卒業していくつか仕事をしたのですが、仕事選びの軸は“時給が高いかどうか” 。とにかく稼ぐために、色んなバイトをしていた時期もありました。夏は野球場でビールの売り子、年末には神社の巫女としてお守りを売ったことも…(笑)」

 その後、バイトから派遣社員に。

 「専門スキルがあれば将来もやっていけるはず、と経理の勉強をしはじめたんです。そして、派遣の経理アシスタントとして働くことになりました。」

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経理として、正社員に

その後、24歳で正社員としてエン・ジャパンに入社。経費処理、子会社の経理全般、税務処理、決算対応…と、業務の幅を広げていきます。

 「ようやく正社員になれたから、経理として目の前の仕事にひたすら打ち込みました」

 でも…と、田沼さんはこっそり教えてくれました。

 「仕事ってやっぱり、上手くいくことばかりじゃない。思うようにいかない時期もあるじゃないですか。正直に言えば、”3年頑張ってスキルを上げて、もっと稼げる会社に転職しちゃおう”って思ってた時期もあったり…(笑)。この頃は、自分がやりたい仕事が何なのか、とか考えたこともなかったのかもしれません」

 

 「巻き込まれた」仕事が、自分を変えるきっかけに

そんな経理・田沼さんに、思わぬ転機が訪れます。それは「社内の経費精算をシステム化しよう」というプロジェクト。社内の推進メンバーに選ばれたのです。

 「私に声がかかったのはたまたまで。せっかく任されたんだから、出来る限りやってみよう、と思ったのが最初でした」

 プロジェクトでは、経験のない業務に挑戦することも多かったそう。そして “たまたま” 任された新しい仕事がきっかけとなり、田沼さんの仕事に対する考えが少しずつ変わり始めます。

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仕事の「やりがい」って、こういうことか

「まず、社内を飛び出して出張できたのは楽しかったですね(笑)システムの使い方を、現場の営業さんにレクチャーするために、エン・ジャパンの各拠点を回ったんです」

横浜、大阪、名古屋、福岡…と各拠点を訪問し、説明会を開催していった田沼さん。

営業さんからは「これで経費精算が楽になります!」という感謝や「こんな機能もつけられませんか?」といった要望をもらうこともありました。

「実際に社員の人たちと話して、リアルな声を聞けた。そこに、今まで経験したどの仕事でも味わったことのない喜びがあったんですよね。もっとこの人たちの役に立ちたい、と自然に思えたというか」

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みんなのために、改善できることはもっとある

「現場で働く皆さんの声を実際に聞いて、バックオフィスとして出来ることってもっとあるな、と思いました。」

さらに続けてこう語ってくれました。

「経理って、決まった仕事をミスなく着実に進めることが求められる場面が多いんです。業務改善のアイデアが出ても、そこまでなかなか手が回らないこともある」

そういった現状を目の当たりにして、田沼さんは自分に何ができるかを考え始めたそうです。

「もしかしたら、何かを変えたりそのために周りを動かしたり…ってことが私は得意なのかもしれない。それで、みんなの強みがもっと活きたら素敵だなって。みんながもっと働きやすくなるように、仕組みを見直そう。ないものは作ろう。結果、喜んでくれる人が増えるって楽しいことだなと」

様々な歯車がうまく噛合いはじめた頃、前代未聞のビッグプロジェクトに参加するチャンスがやってきます。

エン・ジャパン史上、最大級のプロジェクト。上司との出会い

田沼さんに次の声がかかりました。それが3年越しで進める「販売管理システム」の刷新プロジェクト。

「社内でも50名近くが関わっている大掛かりなプロジェクトで。私は経理業務を知るメンバーの一人として、招集されました。エンジニアの皆さんと進める仕事で、下手したら彼らの会話がわからないことも…。やることも無数にありました。でも、このシステムが無事に稼働すれば、全社員がもっと働きやすくなる。だからやる意味は大きいと思っていて」

飛び込んだ先で、新たな出会いもあったそうです。

「プロジェクトマネージャーとしてみんなを先導してくださった、上司の﨑山さんと阿部さん。タイプの違う2人の仕事を見たり、仕事を教わったりする中で、自分がもしプロジェクトマネージャーの立場だったらどうするかな? と考えることも増えました」

そして長い期間を経て、無事プロジェクトは終了へ。その後、田沼さんは大きな決断をして、社内を驚かせます。

29歳、経理からIT専門職への転身。「異動できないなら辞めます」

「このままシステム企画開発部で、本格的にITを学びたい。そう思って、異動願を出したんです。もしこれでOKをもらえなかったら、会社を辞めるって思っていました」

何がキャリアチェンジの決め手になったのでしょうか?

「より大勢の人の役に立つ仕事をしていきたい。そう思った時に、道を変えるなら今しかないと思いました。ITはどんどん新しい技術が生まれる領域。勉強すれば、自分のできることも拡張させられると考えて。技術に精通したエンジニアや、プロジェクトマネ―ジャーのもとで学べることって、チャンスしかないなと」

IT面から組織の課題を解決できる人になりたい、と話してくれた田沼さん。

「今まで経理としてお金の流れを学んでこれたし、過去の2つのプロジェクトを通して、社内の各部署とのつながりもできた。現場のことも少しはわかります。だからあとはITの知識を身につけたら、最強になれるんじゃないかな?とも思ったり(笑)」

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あの時模索したからこそ、今の仕事を楽しめる

最後に「田沼さんにとって仕事とは?」と尋ねてみました。すると、少し照れながらも素敵な答えが。

「今の私にとって仕事って、“自分をつくるもの” なのかなって思います。仕事のミッションが変わるごとに、仕事に求めるものも、楽しいと思う瞬間も変わっていった。そういう1つひとつの経験が、今の自分をつくってくれたのかな、と」

日々忙しくしていると、将来のことまで考える余裕はなくなってしまうもの。でも悩んだときこそ、目の前の仕事を大事にする。そのうえでチャンスがあれば、恐れずにつかんでみるべき。それが、今の自分には思いもよらない“本当にやりたい仕事”との出会いにつながるかもしれません。

自分なりの目標を持てるようになれば、おのずと仕事も心から楽しめるようになる――。田沼さんの言葉には、そんな力強いメッセージが込められているように感じました。

 

【編集後記】

入社時と比べて、しょっちゅう壁にぶつかることはなくなりました。ただその分、新しいことを経験したり成長実感を得たり、という回数も減ってしまったかも…。そんな状況になんとなく焦りを感じていた私にとって、今回田沼さんのお話を聞けたのは本当に幸運なことでした。 

仕事を楽しめるかどうかは、自分の心意気次第。今任せてもらえている仕事の「楽しい!」と感じる瞬間をつきつめたら、自分にもまだまだ新しい可能性があるのかも。いつか私も「あのころがあったから、今の自分がある」と言えるように、目の前の仕事から改めて大事にしていきたい、と思ったのでした。

 

(文・佐藤 遥 / 編集・平野 潤 / 撮影・日野 将志)

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