地震起きたらデマにも注意。罪に問われることも。シェアする前に考えよう

福島・宮城地震では、人種に関するデマが拡散した。災害時に起きるデマ。TwitterやLINEなど伝聞で入ってきた情報は、鵜呑みしないで、その情報が正しいかどうかを考えてからリツイートや他の人に伝えるようにしよう。伝聞情報に対して一呼吸をおく態度が大事だ。
災害時にはデマに注意したい
災害時にはデマに注意したい
Miyuki Inoue

地震など大規模の災害が発生した際には、デマが出回ることが多い。
人々が不安になっている時に、心の隙間をついて、「誤情報」は拡散する。

2021年2月13日午後11時8分ごろに発生した福島・宮城の地震では、人種差別に関するデマがTwitterで流れたことが確認されている。Twitterではデマの通報をTwitter社にしたという投稿や報告が複数あり、鎮静化させる動きも見られた。

TwitterやLINEなど伝聞で入ってきた情報は鵜呑みしないで、その情報が正しいかどうかを考えてからリツイートや他の人に伝えるようにしよう。伝聞情報に対して一呼吸をおく態度が大事だ。

誤情報には、故意的に流される偽情報や、本人が誤解して善意で発信してしまったものなどがある。過去には以下のようなデマがTwitterなどSNSを中心に広がった。

2018年9月 北海道胆振東部地震 「携帯電話があと4時間しか使えない」
2016年4月 熊本地震 「動物園のライオンが逃げた」「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」

2011年3月 東日本大震災 「うがい薬で放射能の被曝を防ぐ」「外国人の犯罪が増えている」

2016年4月に起きた熊本地震では、「熊本の動物園からライオンが逃げた」というデマ情報をTwitterに投稿した神奈川県に住む会社員の男(=当時20=)が熊本県警に逮捕されている。動物園の業務を妨害したとして、偽計業務妨害容疑だった。

デマの投稿は、罪に問われる可能性がある。
下地麻貴弁護士(大江戸綜合法律事務所)は「SNS上でデマを流すことで、意図的でないにせよ、他人の社会的評価を低下させ、経済的信用を毀損し、又は業務を妨害してしまうおそれがあります。そのような場合、投稿者は、名誉毀損罪、信用毀損罪、業務妨害罪といった犯罪行為に該当し、刑事罰に処せられる可能性がありますし、民事上も、不法行為に基づいて損害賠償責任を負う場合があります。リツイートによってなされたツイッター上の投稿について不法行為責任が認められた裁判例もあります」とハフポスト日本版に対する取材に答えた。

ライオンが逃げたなどという写真つきの伝聞情報については、写真はgoogleの「画像検索」で他の災害からの使い回しでないか確認できる。

また、官庁などの一次情報や報道機関の情報も参考にしていきたい。
【ハフポスト日本版・井上未雪】 

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