伊藤詩織さんの民事裁判で支援団体「Open the BlackBox」が発足 元TBS記者は反訴

「ブラックボックス」は、伊藤詩織さんの著書のタイトルでもある。
伊藤詩織さん
伊藤詩織さん
Kasane Nakamura/Huffpost Japan

元TBSワシントン支局長の山口敬之氏から意識がない状態で性行為をされたとして、ジャーナリストの伊藤詩織さんが慰謝料など計1100万円の損害賠償を求めている裁判で、伊藤さんと裁判を支援する団体「オープン・ザ・ブラックボックス」が発足した。

「ブラックボックス」は伊藤さんの著書のタイトルでもある。

性暴力をめぐる社会の「ブラックボックス」に阻まれて真実を明らかにできずに孤軍奮闘している人に向けて、『一人じゃない』『一緒にブラックボックスをこじ開けよう』というメッセージを込めたという。

裁判では、2017年12月に初公判が開かれて以来、非公開の弁護準備手続きが行われてきた。だが2019年2月、山口氏が総額1億3000万円の慰謝料と謝罪広告の掲載などを求める反訴を行なっていた。

反訴後、SNSでは「#Fighttogetherwithshiori(詩織さんと共に戦おう)」というハッシュタグで、伊藤さんを支援する動きが広がっていた。

支援団体の名称も当初はこれを踏襲していたが、「刑事告訴で明らかにできなかったブラックボックスの中身を明らかにしたい」という民事裁判に込めた伊藤さんの思いに寄りそったという。

4月10日に都内で発足集会が開かれ、伊藤さんの弁護団や伊藤さんも出席した。

伊藤さんは「戦いには、勝つか負けるか結果がある。でも、そうではないと思う」と”ファイト”というワードに違和感を示し、「私の件は不起訴だったけけれど、証拠や証言はいろいろあって、これで証拠が不十分なら何が十分なんだろうと。性犯罪の捜査や司法にはたくさんのブラックボックスがあって、でも今の日本の制度では不起訴になったらオープンにならない。そこを考えるきっかけになったらと思います」と訴えた。

支援方法などの詳細は支援団体の公式サイトに記載されている。

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