更年期が始まると、「自殺したい気持ち」が生じやすい。“社会からの支援”は、その気持ちにどう影響する?

「更年期が始まった女性に対しては、『自殺したい気持ち』が生じる可能性に気を配り、これまで以上に社会で支援する必要性がある」
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女性は更年期が始まると「自殺したい気持ち」が生じやすいことを、東北大学などが11月までに明らかにした。

同大学大学院の中西三春准教授らの研究チームは「社会から多くの支援を受けていると、『自殺したい気持ち』が抑えられることも分かった」と指摘。その上で、「更年期が始まった女性に対しては、『自殺したい気持ち』が生じる可能性に気を配り、これまで以上に社会で支援する必要がある」と強調している。

更年期は、閉経前の5年間と閉経後の5年間をあわせた10年間のことをいう。

研究チームによると、女性は更年期のホルモンバランスの変化などによって、うつ状態になったり自殺のリスクが高まったりすると考えられてきた。これまでの研究では、更年期が始まった女性は一定の割合で「自殺したい気持ち」になることが明らかになっていた。

ただ、「自殺したい気持ち」が更年期が始まる前からあるのか、始まった後に生じるのかは分からなかったという。

そこで研究チームは、東京の思春期の子どもを育てる母親2944人(平均44歳)のデータを分析。その結果、更年期が始まった後に「自殺したい気持ち」が生じやすいことが分かったという。

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