パレスチナ自治区ガザ地区で活動していた19歳のパレスチナ人ジャーナリストが、イスラエル軍の攻撃で殺害された。アルジャジーラなど複数の海外メディアが報じている。
アルジャジーラによると、殺害されたのはハッサン・ハマドさん。ガザ北部のジャバリア難民キャンプにある自宅にいたところ、イスラエル軍の空爆を受けて死亡した。
ハマドさんは1年以上にわたり、イスラエルによるガザ攻撃の現状を記録・発信しており、フリーランスのテレビレポーターとして働いていたという。
ハマドさんの同僚によると、ハマドさんは5月以降、イスラエル当局からWhatsAppや電話で繰り返し脅迫を受けていた。「イスラエルについての嘘を広め続けるなら、次はお前と家族を狙う。これが最後の警告だ」というWhatsAppのメッセージを受け、ガザでの撮影をやめるよう脅されていたという。
だがハマドさんは、その後も取材活動を止めなかった。
ハマドさんが働いていたメディア・タウン・プロダクションのアシュラフ・マシュハラウィさんによると、ハマドさんは殺害される直前まで、イスラエルによる攻撃の被害を記録した動画を同僚に送信しようとしていたという。
「彼は、自分は何も悪いことはしておらず、ジャーナリストとして当たり前の役割を果たしているだけだと信じ、脅迫に従おうとしなかった」と証言した。
「彼はまだ若かったけれど、その(脅迫の)メッセージに冷静に対処し、仕事を続けると主張したことに驚きました」
また、マシュハラウィさんは「彼は私たちに資料を送るために部屋に戻ったばかりだったが、そこで殺された。砲弾が、特に彼を狙って彼の寝室へと直接発射されたことは明らかだ」とミドル・イースト・アイに語っている。
ジャーナリスト保護委員会(CPJ)によると、2023年10月からの約1年間で、少なくとも128人のジャーナリストと報道関係者が殺害された。2023年10月7日のハマスによる2人のイスラエル人ジャーナリストの殺害を除き、全てイスラエル軍による殺害だと説明している。