自民党の朝の汚染水問題に関する会議の席上で、ALPSに関して、メーカーである東芝、日立に対して東電から費用が支払われているのかという質問があった。
それに対して東電の常務からは、国が費用負担した高性能ALPS以外については支払い済み、という回答があった。
しかし、その後の経産省の調査では既設ALPS、増設ALPSともに一部の仮払いは行われているものの全額は支払われておらず、残額は東京電力の検収後まで支払われない。
検収が終わっていないのは、一部工事が残っているためということがわかった。
どうも東京電力は、自分なりの定義を作って答えるために、支払ったというのはどういうことを意味するのか、汚染水とはどんな汚染水のことなのか等々、いちいちその意味するところを聞き直さねば事実関係すらわからない。
汚染水をトリチウムのみの汚染水に処理できるのは来年五月ということだったが、昨日は海水の塩分の濃い汚染水は処理に時間がかかる、タンクの底に残った残水はタンクの解体をしながらでないと処理できない、ゆえに汚染水処理の時期は遅れるという発言が東京電力から出た。
汚染水をトリチウムのみの汚染水にできるのはいつなのかという質問に対して、来年五月よりは遅れるが、いつになるかは精査中という答えが。
「廃炉へのロードマップ」についても説明するということだったが、ロードマップと言っても太平洋を東にどんどん行けば、アメリカ大陸に着くだろうみたいなものだった。
大島理森予算委員長の出席の下、予算委員会分科会でのエネ庁長官の「虚偽答弁」について、エネ庁から回答を求める。
ALPSで四核種取りきれていないということを大臣に伝えたのは、やはり、質問の直前だった。
それならばそうと回答すればよいのに、なんでもごまかそうとするエネ庁の姿勢が東京電力の姿勢と相まって、不信につながる。
福島第一原発の処理に関しては、きちんとこれからもモニターしていく。
(2015年3月20日「河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり」より転載)