片山さつき議員のNHK報道捏造騒動に私が噛みついた理由

経済的に厳しい中で、頑張っている他の多くの子どもたちを大変傷つける行為です。

片山さつき議員のTwitter に対する私の記事に関しまして、たくさんのシェアをありがとうございます。一方、私も言葉が強く、片山議員に対して失礼な発言であったことはお詫びいたします。

片山議員が「NHKに調査する」というのは、NHK に「捏造」があったかどうかの調査であるので、私の指摘は筋違いであるというご意見もいただきました。

しかし、私は、この取材の何を持って、「捏造」と思うのか?それを皆さんに問いたいのです。

NHKの「捏造」だと騒いでいらっしゃる方がたくさんいますが、その捏造というのは、彼女のテレビで放映されたあの暮らしぶりを見てもなお、「高校生で1000円以上するランチ食べるなら、スマホ持っているなら貧困じゃない。」という彼女を責めるものであると感じました。

それは、経済的に厳しい中で、頑張っている他の多くの子どもたちを大変傷つける行為です。

彼女を「捏造」という方々は、きっと、

無料学習会に通っているのにスマホ持つなんて「捏造」だ!

子ども食堂でご飯食べているのにマクドナルドで外食するなんて「捏造」だ!

給付型奨学金をもらっているのに、夏休みや冬休みに旅行に行くなんて「捏造」だ!

学費免除してもらっているのに友達と酒を飲むなんて「捏造」だ!

貧困なのに、私立高校に行ったり、専門学校に行ったり、大学に行ったりするなんて「捏造」だ!

貧困で学費安くしてもらっているのに、あんなに高い部活の道具を持っているなんて「捏造」だ!

という、低所得の子どもたちへの貧困バッシングに突き進むことでしょう。

それを見たら、どんなに困っている子どもも親も「助けて」と声をあげられなくなります。

子どもの貧困対策に関して、「捏造だ」「税金の無駄遣いだ」「裏で甘い蜜を吸う奴がいる」と騒ぐ方々は、すべての税金の使途にこれほど騒いでいらっしゃるのでしょうか?

参議院議員選挙前に低所得高齢者に配られた3400億円に、何か抗議したのでしょうか?あの時、低所得の子どもや子育て世帯には1円も支給されなかったのですよ。一体誰を見て「低所得」としたのかわかりませんが、3万円もらった高齢者の方は、本当に「低所得」だったのですか?

誰かあの時「低所得高齢者は捏造だ!」と騒ぎましたか?

3万円もらった高齢者をネットで晒して、貧困なのに外食するなんて、スマホ持つなんて、趣味の物を買うなんて「捏造」だと批判しましたか?

なんで、皆さんは、子どもや子育て世帯に使う税金にだけ、そんなに厳しい目で見るんですか?

それは、彼らが弱くて、反論の声をあげられないからではないですか?

勇気を持った女子高生を「捏造」と騒ぎたてるなんて、弱いものイジメだと思いませんか?

彼女は、別に「自分を助けてほしい」と言ったわけではないんですよ。「こういう現実を知って、もっと子どもの貧困対策を行ってほしい」と主張したんですよ。それを寄って集ってネットをかぎまわって、「捏造」呼ばわりして、本当に彼女が気の毒です。

そしてその捏造騒ぎを見て、低所得の家庭の子どもや親は、どれほど世の中の非情を感じるでしょう。いつ自分も叩かれるかと、ビクビクするでしょう。

皆さんがやっていることは、困っている人が声を上げる勇気を奪っているのです。

片山議員が、この女子高生の貧困状況に関して疑念を抱いていらっしゃらないのであれば、本当に私の勘違いですので申し訳ございませんでした。

私が、ハフィントンポストのブログやFBで言いたかったのは、「子どもの貧困」に関して、当事者が取材に答えるということは、本当に本当に大変なことで、インターネットの世界がこれだけ広がる中で、実名取材に応じてくれた高校生に対して、捏造ではないか、と高校生をバッシングする事をやめてほしいという事です。

色々な人がいますから、普通の方が言っている分にはそんなに騒ぎ立てませんが、あたかもそれにのっかっているようにみえる片山議員のTwitterを見て、どうしても書かなければと思ったのです。確かに失礼な表現が多々あるところは猛反省しております。

一市民のブログやFBですので、片山議員は気にもされないと思いますが、もし本当に何か対処が必要でしたら、直接ご連絡いただけますと幸いです。

片山議員をはじめ、すべての政治家の方には、ぜひ、これからも子どもの貧困解決に向けて、多くの貧困な子どもたちが救われるように給付型奨学金の創設や子どもの貧困対策に力を注いでください。

そもそも、このようなNHKの報道などなくても、日本の子どもの貧困は大変な状況にあり、世界的に見ても異常な状況にあることは、すべてのデータが指し示していることは政治家の方々は重々ご承知だと思います。

片山議員には、子どもの貧困対策にますますご尽力いただけますよう、心から応援しております。

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