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2019年09月14日 12時20分 JST | 更新 2019年09月14日 15時22分 JST

「命を守るという親として最低限度の行動を起こさなかった」検察が懲役11年を求刑した理由【目黒5歳児虐待死裁判・論告】

検察官は「どれほどの空腹や暴力による苦痛を感じ、死に至ったか。『自分だけ愛されていない』と自分の存在価値を否定される苦痛も味わったに違いありません」と断じた。

東京都目黒区で2018年3月2日、虐待を受けていた船戸結愛ちゃん(当時5)が死亡した。 

父親の雄大被告(34)とともに、保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の優里被告(27)。東京地裁(守下実裁判長)で開かれていた優里被告の裁判員裁判が9月9日午後、結審した。

この日の公判は、午前10時の開廷が予定されていたが、関東一円を襲った台風15号の影響で午後3時に延期された。

「本日は、台風の影響によりまして、大変ご心配をおかけしましたが、関係者のご協力によって時間と法廷を変更の上、本日予定通り、論告・弁論期日開くことになりましたので、よろしくお願いいたします」

裁判長は冒頭、台風の影響で開廷時間が変更になったことについて、傍聴人らに説明した。

公判ではまず、論告が行われ、検察側は優里被告の罪状に対し「命を守るという親として最低限度の責任を果たさなかった」として懲役11年を求刑した。

Huffpost japan/Shino Tanaka
検察官は資料を手に起立し証言台に向かった

資料を手にした検察官が、証言台に進み出た。裁判長らを見まわし「それでは検察官の意見を申し上げます」と言い、裁判員らに配られたメモの説明を加え、次のように論告を始めた。

 「夫からの心理的影響は様々な情状のうちの一つでしかない」

本件は、被告人と夫の雄大が、娘である被害者、当時5歳に十分な栄養を与えず、雄大が、被害者に暴行を加えるなどし、被告人がそれを放置する虐待により、被害者を極度に衰弱させたにもかかわらず、被告人と雄大は、医療措置を受けさせずに放置し、被害者を低栄養状態、免疫力低下に起因する敗血症により死亡させたという、児童虐待による保護責任者遺棄致死事件です。

犯罪の成立に争いはなく、この法廷で取り調べられた証拠によるその証明は十分であると考えます。

また、この法廷では、被告人が「雄大からいかなる心理的影響を受けていたか」について、時間が費やされていましたが、それは被告人の刑罰を決めるなかで、考慮されるべき様々な情状のうちの一情状でしかないということに留意して、お聞きいただければと思います。

検察官は、法廷で審理された多くの証拠を整理し、主な事実関係について述べていく。結愛ちゃんが上京してから、亡くなるまでの期間を、カレンダーに沿って説明していった。

先週、4日間にわたって証拠調べが行われ、色々な証拠が出てきました。

まずは、法廷で明らかになった証拠を整理したいと思います。

【結愛ちゃんの状態】(検察側の調べによる)

・結愛ちゃんは、発育に問題なく、年齢相応の体形だった。

・苛烈な食事制限と、医療措置を受けさせなかったことにより上京後わずか39日間で体重を大幅に減少させ、敗血症で死亡した。

・2018年1月4日に医療機関に残っていた記録では身長105.2cm、体重16.66kg、アザや傷はなく、手指も健康な状態。1月23日の優里被告撮影の写真などによる。

・死亡時には身長108cm、体重12.2kg。体重の25%を失い、成長曲線を大きく下回る。顔面を含め、全身に170以上の傷やアザ、土気色の肌になり、鎖骨、腰の骨、あばら骨などが浮き出る状態。へその下の脂肪はわずか0.3cm。(解剖結果と、遺体写真より)

【優里被告が結愛ちゃんにしたこと】(検察側の主張)

・必要な食事量を認識しつつ、与えなかった。

・雄大被告が結愛ちゃんに身体的虐待を加えていたことを認識しつつ放置。

・結愛ちゃんを外出させなかった。

・息子には十分な食事、外出の対応、病院の受診もさせ結愛ちゃんに差別的対応。

・結愛ちゃんに守らせることをト書きして部屋に貼り、ノートに書くなどした。

・結愛ちゃんに「ゆるしてください」などの文章を書かせた。

・訪ねてきた品川児童相談所の職員に結愛ちゃんを会わせなかった。

・香川県の児相、医療機関からの電話にも出なかった。

・2018年2月下旬ごろ、結愛ちゃんの顔のひどいアザや病的な痩せ、連続嘔吐を認識しながら病院に連れて行かなかった。

・3月1、2日ごろ、結愛ちゃんの嘔吐が続き、布団をクリーニングに出す。結愛ちゃんが歩くのも困難になり、おむつ着用になっても、まぶたが落ちてきて普通じゃない状態になっても、手足の温度が下がってきて体温が保てない状態になっても、病院に連れて行かなかった。

被告人が行った、このような行為を前提に、被告人にいかなる刑罰を科すべきか、述べたいと思います。

まず検察官が主張するのは、「犯行対応が悪質」であるということです。

被告人らは、過度の食事制限を含む一連の虐待行為により、被害者を衰弱させ、心臓の動きが確認できなくなるまで放置しました。

「終わらない空腹、飢えの苦しみを与え、暴力的な環境から引き離さなかった」

指摘したいポイントは、大きく2つあります。 

まず、過酷な虐待を行った事です。

「食」は生命維持の根幹で、食事制限は身体への継続的な負担、終わらない空腹を与える虐待です。飢えの苦しみは、身体、精神の両方を蝕みます。

また、雄大と被害者の間には、圧倒的な力の差がありましたが、その雄大による、継続的な暴行、身体的な虐待が行われました。

顔などへの傷もありました。被告人は、アザなどを見てそれを知りながら、被害者を暴力的環境から引き離すことなく放置しましたが、これも虐待です。

 2つ目のポイント、被害者が要保護状態になったあとのことだということです。

骨もあらわなほどの痩せ方、顔などのケガ、嘔吐状態から、一刻も早い医療措置の必要性は明らかでした。

しかし、被告人らは被害者の心臓の動きが確認できなくなるその瞬間まで、放置しました。

このような一連の犯行対応は、この上なく悪質であると言わざるを得ません。

優里被告の役割「暴力の放置が暴力を振るわれやすい状況にしていた可能性が大」

被告人は、夫の児童虐待を容認するばかりか、自らも(結愛ちゃんへの)食事や外出を制限し、かつ医療機関や児童相談所の関与を回避して、誰も助けられない状況を積極的に作り、保護責任を果たしませんでした。

この部分について、検察官が指摘したいポイントは、大きく5つです。

まず、被告人自身、雄大の不在時を含め、被害者には十分な食事を与えていませんでした。

被告人は、雄大不在時に「チョコレートなどをあげていた」という話もしますが、体重が翌日に少しでも減る範囲でしか与えていなかった。被害者の遺体の写真を見れば、十分な栄養が与えられていなかったのは、明らかです。

次に、被告人は、同居している雄大の身体的虐待を放置し、保護者としての看護を著しく怠りました。

直接暴力を振るうだけではなく、それを知りながら放置すること、つまり、暴力を止めない、見ている見ていないにかかわらず、暴力があると分かっているのに何もしないのも、児童虐待保護法に規定されている、虐待だといえます。

被告人は、雄大が被害者へ暴力を振るう危険性が高いのに、雄大と被害者のみを置いて外出しました。

帰宅時に雄大が「きょうもまた結愛が嘘を吐いた」などと聞いて、暴力があったことを分かってはいましたが、体を張って止めることも、暴力的環境から救い出すこともありませんでした。

客観的には、そのような被告人による暴力の放置が、被害者が暴力を振るわれやすい状況にしていた可能性が大であった、と言わざるを得ません。

3点目、被告人は自分も雄大と一緒に、被害者を置いての長時間の外出や、弟との差別的扱いをし、体重管理や雄大への謝罪を強要するなどしています。

さらに4点目、香川児相、四国の医療機関からの連絡には応じず、品川児相の訪問でも、被害者と会わせず、援助を自ら断りました。

周りからの支援の手は、いくらでも伸びていたのにこれを拒絶し、被告人ら以外に、誰も被害者を助けられない状況を積極的に作り出したのです。

そして最後に、被害者が要保護状態にあることを認識しながら、雄大とともに、医療措置を受けさせなかった。

保護責任者遺棄は、保護責任を負うものが、やるべきことをやらなかったことの責を問うものです。

この点については、被告人の行為は、雄大と同等に悪質であると言わざるを得ません。

このようなことから、被告人の役割は重大だと言えます。

これに対し、被告人の弁解ですが、「2月下旬ころの東京での雄大の被害者への殴打は、目撃していないので知らなかった」「東京での雄大の暴行はよく分からない」「被害者の体重が減っているのは危険だとは分からなかった」などと言うものです。

しかし、被害者の顔の腫れは3月2日時点でも、消防隊員がすでに認識できているほどです。

雄大も殴打翌日の被害者が「顔全体が腫れていて、両目は目が開かないくらい腫れあがっていて、青アザになっていた」と自認しています。

被告人が「顔めっちゃ腫れてんね」と言ったとも言います。

被害者の身体には、170以上の損傷があり、見えるところ、顔や手足にも多数ありました。小児科医によると、13kgでも死亡時の状態と大差はなく、被害者は相当痩せていました。

被告人も、2月20日時点で被害者が「とても痩せていた」と供述しており、1月に16.66kgあった体重は14kg台、13kg台になっていたのを、記録でも確認しています。

常識に照らし、被害者と同居していた被告人が、全く知らない、気付かないというのはありえません。

「子の生存と夫との関係を天秤にかけ、夫を選んだ」

被告人は、自らの意思に基づき夫を優先し、被害者を死に至らしめたと主張します。

結局被告人は、被害者の生存進退と、雄大との関係維持を天秤にかけ、雄大を選択しました。夫婦間で雄大が優位だったとしても、その関係を過度に斟酌すべきではありません。

その点、弁護人の主張は、被告人は「雄大から強固な心理的支配を受けており、被害者の現状を直視できる精神状態でもなく、犯行時自らの意思で行動するのは困難だった」「雄大から、自分と被害者が暴行を受けるのを恐れ、雄大に従った」というものです。

しかし、まずご留意いただきたいのは、弁護人も責任能力を争っておらず、弁護人の主張も、基本的に被告人が自分で物事の良し悪しを判断している、自らの意思で行動できていたことを前提にしている、ということです。

被告人は平成30年(2018年) 2月20日ごろには、被害者がすごく痩せていることに気が付いており、26、27日ごろに被害者の顔にあったひどいアザも見ています。

3月1日ころには、被害者をお風呂に入れる際その体の傷やあばら骨が浮いている姿をじっくり見ていたと供述しています。

そして被告人は、被害者の嘔吐が続いたことから、「病院は?」と雄大に聞いており、被害者を病院に連れて行かないといけないということを認識していました。

被告人は、「大丈夫だ」と自分に言い聞かせていたなどと供述しますが、これは「大丈夫じゃない」と認識していたからこそ出る言葉です。

このように被告人は、被害者が危機的状況にあり、病院に連れて行かなくてはいけないことが分かっていましたし、それに基づいて何らかの対応ができたであろうことに争いはありません。

また、(証人として出廷した精神科の)医師の証言は、あくまで被告人の供述を真実と仮定して、それのみによる意見で「このような説明も可能」という一般論をご証言いただいたものです。

被告人の心理状態がこうだったと認定するたぐいのものではありません。

夫からの心理的な影響は「否定しない」が「支配とまでは言えない」

検察官は、被告人が雄大から心理的な影響を受けていたことは否定しません。

しかし、証拠から把握される被告人像と、被告人のこの法廷での被告人像は、ややギャップが認められます。

検察官は、証拠全体から把握される事実から、被告人の受けていた心理的影響は、「支配」とまでは言うべきものではないと考えます。

まず被告人は、雄大に対し、離婚を切り出す、暴力を振るった際「やめて」と言う、被害者が弱っているときに雄大に「外に出て行ってくれ」などと言うことができています。

被告人は雄大の行動を常におかしいと思っていたわけではありません。

次に、被告人は雄大の不在時には朝の7時まで寝かせたり、食べ物を与えたり、必ずしもその指示を守っていません。

3点目。LINEのやり取りですが、買い物を頼むなど雄大とのLINEは夫婦間の他愛もないものもあります。

2月9日の品川児相の訪問後には、その報告と共に、雄大に対し「ほんま気をつけような」といわゆる“タメ口”で雄大の暴力をたしなめる記載があり、雄大が「すみませんね」と書いた場面もあります。

4点目ですが、被告人は自ら婚姻の継続を選択していました。雄大と離婚しなかったのは、世間体、夫の人脈の広さ、守ってくれることなども要因ではと思われます。

これは、(香川県で通っていた)医療センターで、被告人が離婚しない理由として語ったものですが、被告人は雄大と一緒にいることも利益に認識していたことが分かります。

さらに、被告人は医療措置を受けさせなかったことについて、捜査段階で「自分が逮捕されるのが怖かった」と明確に供述しています。

最後に、被告人自身が、これまで雄大から強度な暴行は受けておらず、連れ戻しも経験したことはありません。

そして雄大が逮捕された直後の平成30年(2018年)3月8日の供述調書において、被告人は特に雄大をかばう供述もしておらず、被告人の言う「報復の恐れ」は、抽象的なものです。

結局本件は、暴力的な夫に抗えず、娘の生命を犠牲にせざるを得なかった事案ではなく、自分と夫の関係がこじれる面倒さ、自分と夫の逮捕の危険回避のため、娘の生命、身体を犠牲にした事案であると考えます。

優里被告が行動を起こすことは可能だったのか

被告人は自由に外出でき、携帯電話で避難先や病院を調べたり、行政機関、医療機関、親、友人等に連絡を取ることも可能でした。

実家との関係も良好で、実家に帰ることもできました。雄大不在の時間もあり、常に監視されていたというものでもありません。

家のすぐ近くに東京医療センターもあり、3月2日であっても、心臓が止まる前であれば、病院に被害者を連れて行ってさえいれば、被害者の命が失われずに済みました。

それなのに被告人は、その命を守るという、親としての最低限度の行動すら、起こしませんでした。

このように、夫との関係維持、逮捕の回避のため、救出が容易であった被害者に対して取った選択肢は、強い非難に値すると検察官は判断します。

加えて被告人らは、香川県で2度も被害者が一時保護となり、その後も児童福祉司指導措置となっていたにも関わらず、住所も告げず、東京に転居したうえ、東京での児童相談所の面会も拒否するなど、児童保護の社会的施策をないがしろにしたうえで、本件の犯行に及びました。

一方、この法廷での被告人の供述は、被害者の顔にあったアザについての認識、被告人らがやっていること、雄大から受けた心理的影響についても、(捜査段階での供述、物的証拠など)客観的な証拠と必ずしも整合性がありません。

自分の都合によるもの、「助けてもらえなかった」などと責任転嫁も見られます。

自らの犯した罪や、亡くなった被害者と真剣に向き合い、真摯に反省したものと評価することはできません。これらの事情も、非難を強めるものです。

「味方であったはずの母親には、逮捕まで助けてもらえなかった絶望感」

被害者は5歳11カ月にして短い命が断たれました。

被害者の病的に痩せた体には、多数の傷がありました。

被害者が、どれほどの空腹や暴力による苦痛を感じ、死に至ったか。

察するに余りあります。5歳の被害者が、両親しか知った人がいない見知らぬ場所で、逃げることも、助けを求めることもできませんでした。

一方、同居の弟は、十分な食事を与えられ、外出もするなど扱いは差別され、それを目の当たりにした結愛ちゃんは、「自分だけ愛されていない」と自分の存在価値を否定される苦痛も味わったに違いありません。

味方であったはずの母親には、逮捕まで助けてもらえなかった。その絶望感もあります。

なお、被害者のノートでは、被告人と雄大は同等です。被害者からすれば、その生命・身体の安全はなかった。

結愛ちゃんの書いたノートにこうあります。

ママ

もうパパとママにいわれなくても しっかりとじぶんから きょうよりかもっと あしたはできるようにするから

もうおねがいゆるして ゆるしてください

ほんとうにもうおなじことはしません ゆるして

きのうぜんぜんできなかったこと これまでまいにちやってきたことをなおす

これまでどんだけあほみたいにあそんだか あそぶってあほみたいだからやめる もうぜったいぜったいやらないからね

あしたのあさは、きょうみたいにやるんじゃなくて もう あしたは ぜったいやるんだぞとおもって いっしょうけんめいやる

パパとママにみせるきでやるぞ

このノートが書かれた経緯は判然としませんが、このような文章を書かないとならないほどに、被害者が追い込まれていたことは間違いありません。

ほかならぬ両親に、未来を奪われた無念さは計り知れません。

被害結果は極めて、重大です。

これまでの児童虐待での死亡例に照らし合わせると

保護責任者遺棄致死罪の法定刑は、3年以上20年以下の有期懲役です。

もしかしたら皆さんは、保護責任者遺棄致死罪のグラフを見ることがあるかもしれませんが、しかし、児童虐待の事案は、該当件数は19件で、懲役4年から13年の間に分布し、いずれも、実刑です。

そのうち、懲役5年以下の事案は、車に置き去りにしてそのまま熱中症になって死亡したなどの比較的短期間での放置で死亡させた事案で、本件とは異なる事案です。

一方、重い事案は食事を与えない虐待を伴うものが多い傾向にあります。

これは、「食」が生命維持の根幹であるとともに、食事を与えないことについては、偶発的行動というものが考えられず、継続した期間、被害者である子どもに、飢えの苦しみを強いるものだと思います。

本件は、まさに食事制限を中心とした虐待を加え、要保護状態に陥った被害者に医療措置を受けさせずに放置した、保護責任者遺棄致死罪です。

本件犯行の悪質性や被告人の果たした役割、責任の程度、結果の重大性はこれまで述べてきたとおり。

そのため、被告人が雄大からの心理的影響を受けていたこと、これまで、被害者を相応の愛情を持って養育してきたなど、被告人にとって有利な事情を考慮しても、昨今、社会的に大きな問題である、児童虐待を防止する必要性にも鑑み、同種の事案の中でも、重い求刑が相当であると検察官は考えます。

そこで、求刑ですが、異常の諸般の事情を考慮し、必要なほうを適用して、被告人を懲役11年の処するのを相当としてお願いいたします。

検察官は、読み上げていた論告メモをまとめ、「以上です」と言って元の席に戻った。続いて、弁護側の弁論が行われた。

弁護側の弁論に続きます

5歳児を追い込んだ虐待の背景は。公判で語られた事件の内容を詳報します

2018年、被告人らの逮捕時に自宅アパートからは結愛ちゃんが書いたとみられるノートが見つかった。 

「もうおねがい ゆるして ゆるしてください」
5歳の少女の切実なSOSが届かなかった結愛ちゃん虐待死事件。

行政が虐待事案を見直すきっかけにもなり、体罰禁止や、転居をともなう児童相談所の連携強化などの法改正が進められた。

この事件の背景にある妻と夫のいびつな力関係、SOSを受けとりながらも結愛ちゃんの虐待死を止められなかった周囲の状況を、公判の詳報を通して伝えます。

この記事にはDV(ドメスティックバイオレンス)についての記載があります。

子どもの虐待事件には、配偶者へのDVが潜んでいるケースが多数報告されています。DVは殴る蹴るの暴力のことだけではなく、生活費を与えない経済的DVや、相手を支配しようとする精神的DVなど様々です。

もしこうした苦しみや違和感を覚えている場合は、すぐに医療機関や相談機関へアクセスしてください。

必ずあなたと子どもを助けてくれるところがあります。

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