「バスト測定」YouTuberにGoogleがポリシー違反で警告。「意に反する性的対象化を描写した画像は禁止」

女性にバストのサイズを尋ね、メジャーで測定する企画が「性暴力だ」などと批判を浴びていた。YouTuberのジュキヤ氏側からは、ハフポスト日本版の取材依頼に対し回答を拒否する旨の文面が届いた。
女性にメジャーを示すYouTuberの中町JP氏
女性にメジャーを示すYouTuberの中町JP氏
YouTube

YouTuberが街中で女性にバストのサイズを尋ね、メジャーで測る企画動画を配信し、「性暴力だ」などと批判が広がった問題で、Google日本法人は7月6日、ハフポスト日本版の取材に対し、このYouTuberに対してポリシー違反を理由に事前警告を出したことを明らかにした。

経緯は?

批判を浴びているのは、チャンネル登録者数が250万人を超えるYouTuberジュキヤ氏が6月下旬に公開した動画。現在、この動画はYouTube上で視聴できなくなっている。

チャンネル登録者数が約150万人のYouTuber「中町兄妹」の中町JP氏とともに、街中の女性たちに対してバストサイズを尋ね、メジャーで測る企画だった。

動画では、男性と一緒にいた女性に声をかけ、男性を別の場所に誘導して女性を一人にさせた上で、バストのサイズを聞く場面があった。

女性がサイズを答えたにも関わらず聞こえないふりをして何度も聞き返したり、「測定タイム入っても良い?」という問いかけに「嫌です」と拒んだ女性に対し、メジャーを伸ばして測ろうとする仕草を見せたりしていた。

この動画がSNS上で拡散され、「性暴力をエンタメとして消費している」「性的搾取だ」などと批判が相次いだ。

動画がしばらくYouTube上で視聴できる状態が続いたことから、制作者であるジュキヤ氏だけでなく、運営するGoogleに対してプラットフォームとしての責任を問う声も上がっていた。

「子どもの安全に関するポリシーに違反」

Googleの日本法人は、ハフポスト日本版の取材にメールで回答した。

YouTubeのコミュニティガイドラインは、明確なポリシーの下、性的満足を与えることを意図した露骨なコンテンツや、本人の意に反する性的対象化を描写した画像を禁止しています」とした上で、ジュキヤ氏の動画が「ヌードと性的なコンテンツに関するポリシー」と「子どもの安全に関するポリシー」に違反するとして、事前警告を出したことを明らかにした。

YouTubeのガイドラインによると、「事前警告」とは、ユーザーが意図的にではなく誤ってポリシーに違反してしまったケースを想定。

事前警告が出されるのは1回のみで、再度ポリシーに違反すると違反警告が発出され、動画の公開やライブ配信などが1週間できなくなるという。違反警告は90日間、チャンネルに残る。

一方、ジュキヤ氏側からは、ハフポスト日本版の取材依頼に対して回答を拒否する旨の文面が届いた。出演者である中町JP氏からは、期限までに回答がなかった。

【Googleの回答全文】

Google日本法人の回答全文は以下の通り。

「YouTubeのコミュニティガイドラインは、明確なポリシーの下、性的満足を与えることを意図した露骨なコンテンツや、本人の意に反する性的対象化を描写した画像を禁止しています。

ガイドラインに記載されたポリシーは、限定公開や非公開の動画、コメント、リンク、コミュニティ投稿、サムネイルなどYouTubeプラットフォーム上のあらゆる種類のコンテンツに適用されます。

お問い合わせいただいたチャンネルには、ヌードと性的なコンテンツに関するポリシー子どもの安全に関するポリシーの違反により事前警告を発行しました」

<取材・執筆=國崎万智(@machiruda0702)/ハフポスト日本版>

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