「レイシャル・プロファイリング」の相談ホットラインを開設へ。人種差別的な職務質問の被害、弁護士が対応

外国にルーツのある人を対象に、「レイシャル・プロファイリング」の被害相談を5か国語で受け付ける。
肌の色や国籍などを理由とした人種差別的な職務質問が問題となっている
肌の色や国籍などを理由とした人種差別的な職務質問が問題となっている
Sebastian Condrea via Getty Images

警察官による人種差別的な職務質問の実態を明らかにし、被害を受けている人を法律面でサポートしようと、弁護士らでつくる団体が相談ホットラインを一日限定で開設する。

警察などの法執行機関が、人種や肌の色、民族、国籍、言語、宗教といった特定の属性であることを根拠に、個人を捜査の対象としたり、犯罪に関わったかどうかを判断したりすることは「レイシャル・プロファイリング(Racial Profiling)」と呼ばれる。

東京弁護士会ハフポスト日本版の調査でも、外国にルーツのある人を対象とした日本の警察によるレイシャル・プロファイリングの問題が明らかになっている。

法律相談ホットラインは、外国にルーツがある人が対象。肌の色や国籍などを理由として警察官から差別的な職務質問を受けた体験や、不当に感じた対応などの相談を受け、弁護士が法的なアドバイスをする。相談は5か国語(日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、ネパール語)で受け付けるという。

外国にルーツがある当事者や弁護士、研究者でつくり、レイシャル・プロファイリングの改善を求める署名キャンペーンを行っている団体「STOPレイシャルプロファイリング」が主催する。

同団体のメンバーの宮下萌弁護士は、「レイシャル・プロファイリングを受けたとしても、それが人種差別に当たるか分からなかったり、後から考えて差別だったのではないかとモヤモヤした思いを抱えたりする人もいる。警察官からの対応に疑問を感じた経験があれば相談を寄せてもらいたい」と呼びかけている。

ホットラインの日時と相談先の電話番号は以下の通り。

【開設日時】:2023年8月31日午後3時〜7時

【電話番号】:050-5474-0539 または 050-5474-0566

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