真ん中の私たち

「妊娠を言えずに苦しむ技能実習生、孤立出産せざるをえない全ての女性のためにも、無罪判決を願っている」(ベトナム人の元技能実習生、リンさん)
複数の人種的背景を持つミックスルーツの人たちは、こうした質問を日常的に受けている。そしてこれは日本国内だけでなく、「人種のるつぼ」とも呼ばれるアメリカでも同じようだ。
『フィリピンパブ嬢の社会学』の出版から6年、映画化が決まった。「犯罪の温床」「諸悪の根源」との偏見を持たれがちなテーマを映像にする上で、原作者・中島弘象さんが重視したこととは
「(この映画に描かれていることで)死ぬこと以外は全部、実際に見たり体験したりしている。だから、この役は自分にぴったりだと思った」。キャストの1人がそう語る映画『ファミリア』は在日ブラジル人の現実を描く。
「ハーフ」と呼ばれる人たちの葛藤や差別の問題に切り込んだweb漫画『半分姉弟』。立場が違って「分かり合えない」現実に、私たちはどう向き合えばいいのか。本作から、そのヒントが見えてくる。【2022年回顧】
就労ができないのに、福祉の対象にもならない仮放免の人々。その上、健康保険にも加入できないので医療費は全額自己負担。これだけで無理ゲーで、「生きられない」条件が揃っているのに、そこをコロナ禍が襲ったのだ。
東京地裁は、原告に「特定活動」という在留資格を与えなかった国の対応は「客観的には違法」だとする見解を示した
2021年3月、スリランカ女性のウィシュマさんが亡くなったことで大きく注目された入管問題。今年9月には、入管施設で14年に亡くなったカメルーン男性の死をめぐる裁判の判決が出た。
「ハーフ」と呼ばれる人たちが日常的に受ける差別の実態に光を当てた、異色のweb漫画『半分姉弟』。「マジョリティに都合の良いマイノリティしか受け入れない」社会の暗部を、読む者に突きつけている。