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日本は難民受け入れが極端に少ない国であり、私たちは「帰る国を失う」ことのリアルな感情を知らないかもしれない。映画『FLEE フリー』はそんな私たちに、一人の難民男性の話をアニメーションで普遍化し、その声を届ける。
映画『メイド・イン・バングラデシュ』は、「世界の縫製工場」と呼ばれるバングラデシュで働く女性たちの戦いを描いた作品だ。ファストファッション業界を支える「知られざる人々」を浮かび上がらせた、ルバイヤット・ホセイン監督に話を聞いた。
20年以上に渡り、40万人超の女性たちがレイプ被害を受け続けているコンゴ東部ブカブ。組織的に行われている性暴力の背景には何があるのか? その地で多くの女性を無償で治療を続けるムクウェゲ医師とはどんな人物なのか?
ロシア連邦の一角、チェチェン共和国では国家主導の「ゲイ狩り」で性的マイノリティが命の危険に晒されている━━。このドキュメンタリーが見せる現実はあまりにも過酷だが、現実の、人道に対する罪が収められた貴重な作品だ。
ニューヨーク公共図書館に続いて、ワイズマン監督がカメラを向けたのは「市役所」。初の女性、非白人の市長が誕生したばかりの米マサチューセッツ州ボストンの市庁舎だ。そこには行政とは何か? が詳細に映し出される。
9.11の首謀者の1人として拘束された、ある男性の手記をもとにした映画『モーリタニアン 黒塗りの記録』。アメリカ政府の検閲によって多くの部分が黒塗りにされたその手記の著者であり、映画のモデルとなったモハメドゥ・ウルド・スラヒ氏に話を聞くことができた。
「香港で、警察官の暴力が加速し、ものすごい速度で言論が規制されていく瞬間を目の当たりにしました。ここで起こったことは今後アジアの様々なところで起きる、日本にとっても他人事ではないということです」
本国アルジェリアでは上映禁止に。ファッションを通して女性の戦いを描いた映画『パピチャ 未来へのランウェイ』。イスラム原理主義が台頭する90年代アルジェリアでの、女性への弾圧の実態が描かれる。
暴力的な家庭に居場所を見いだせず、スケボーを通じて出会った少年たちの成長をエモーショナルに綴るドキュメンタリー『行き止まりの世界に生まれて』。トランプ政権を誕生させたと言われるアメリカの現実が描かれる。
自身の性に違和感を持ち続けた小林空雅さんの9年間に密着した映画『ぼくが性別「ゼロ」に戻るとき 空と木の実の9年間』が公開中だ。セクシュアリティにまつわる一人の人間の葛藤と変化を通して、性の多様なあり方へと観る者を誘う。