PRESENTED BY サントリー

ペットボトル回収率「91.5%」の日本。循環型社会への課題は? サントリーが技術革新に挑む理由

2030年までに、グローバルで使用する全てのペットボトルの素材を「化石由来原料の新規使用ゼロ」に−−。高い目標を掲げるサントリー。「ボトル to ボトル」といったペットボトルのリサイクル技術、植物由来原料100%使用のペットボトルなど、技術革新の最前線に迫る。

プラスチックは、その有用性で私たちの生活に多くの恩恵をもたらしてきた。その反面、使用後に適切な処理をされないことで再利用されず、環境問題を引き起こしている。レジ袋の有料化、マイボトルの推奨など、私たちの周りでもプラスチックの使用を規制するような取り組みが出てきた。

しかし、日本のペットボトル回収率は91. 5%と高く、リサイクルの技術においても、次々とイノベーションが起きているのをご存知だろうか。

持続可能なペットボトルへ――。循環型社会の実現に向けて挑戦を続けるのがサントリーだ。2020年10月に開催された朝日地球会議での講演をもとに、日本のペットボトルリサイクルの現状や同社の“ペットボトル革新”に迫る。

◾️創業から受け継がれるサステナブル経営

サントリーの創業は1899年。創業者の鳥井信治郎氏が大切にしていたのが、「やってみなはれ」「利益三分主義」という精神である。「やってみなはれ」は、これまでにない新しいことに挑戦しようという情熱。そして「利益三分主義」は、利益を自社だけでなく顧客や取引先、社会貢献に役立てるという考え方だ。サステナビリティは、サントリーでは創業時からの企業のフィロソフィーとして脈々と受け継がれてきた。

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サントリーグループの「サステナビリティビジョン」。サントリーグループの事業において重要な7つのテーマを定めた。

そして、「人と自然と響きあう」を企業理念として掲げ、人々の豊かな生活文化と美しい地球環境との共生を実現することを目指している。さらに、そのサステナビリティ経営をグループ全体でより強力に推進するため、昨年「サステナビリティビジョン」を策定した。その中では、「水」を中心とした重点7つのテーマを掲げている。

プラスチック問題についても、「包材」分野の重要課題と位置づけ、サントリーグループ全体で取り組みを進めている。

◾️日本のペットボトルリサイクルの現状

91.5%を誇るペットボトル回収率

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日本におけるペットボトルの回収率は91.5%。リサイクル率も84.6%と、ヨーロッパ、アメリカと比べても高水準だ。※参照データ:左 PETボトルリサイクル推進協議会2019年次報告書、右 PETボトルリサイクル推進協議会ホームページ

では、日本のペットボトルリサイクルの現状はどうなのか。意外と知られていないが、91.5%という非常に高いボトルの回収率。リサイクル率も84.6%と、ヨーロッパの約4割、アメリカの約2割と比べても高い水準だ。日本でペットボトルのリサイクル率が高い理由の一つは、容器包装リサイクル法の存在。この法律は、消費者、市町村、事業者の三者が、それぞれ分別排出、分別収集、リサイクルを担い、容器包装廃棄物の削減に取り組むことを義務づけている。まさにベースとなる消費者の分別協力があってこそ、高い数値を維持できているのだ。

課題は「B to B(ボトル to ボトル)」の拡大

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回収からリサイクルの流れを示した図。再資源化されたもののうち「B to B(ボトル to ボトル)」の水平リサイクルは26%程度にとどまる。※参照データ(2019年):産業環境管理協会リサイクルデータブック、PETボトルリサイクル推進協議会、貿易統計

回収率が高いとはいえ、ペットボトルのリサイクルには、まだまだ課題がある。例えば再資源化の中身を見ると、回収後のペットボトルが再びペットボトルにリサイクルされる「B to B(ボトル to ボトル)」という水平リサイクルは26%程度にとどまる。多くは、現段階ではリサイクルの頻度が少ないトレイ、衣料などへと流れがちだ。理論上は、水平リサイクルは半永久的にリサイクルができるため、ペットボトルのリサイクルにおいては、「B to B(ボトル to ボトル)」の割合を増やしていくことが重要である。

◾️プラスチックの再資源化という日本発イノベーション

2030年までに「化石由来原料の新規使用」をゼロに

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サントリーグループ「プラスチック基本方針」

このような課題を受け、サントリーは2019年に「プラスチック基本方針」を策定した。

その柱の1つが、「2030年までにサントリーグループが使用するペットボトルの原料をリサイクル素材、または植物由来素材のみにし、化石由来原料の新規使用をゼロにする」という目標だ。

ペットボトルのサステナブル化に向けた様々な技術開発

この大きな目標のために何ができるか。「まず、ペットボトルの原料使用量を減らす『リデュース』です」と同社サステナビリティ推進部長・北村暢康氏は語る。より少ないプラスチック原料でペットボトルを製造すべく、ペットボトルの軽量化やラベルの軽薄化を進めている。

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サントリーホールディングス コーポレートサステナビリティ推進本部 サステナビリティ推進部長 北村暢康氏。2020年10月、朝日地球会議にて、同社のペットボトルリサイクルへの取り組みを語った。

リサイクルとしては、使用済みペットボトルを粉砕して新たなペットボトルへ再生する「B to B(ボトル to ボトル)メカニカルリサイクルシステム」を2011年に国内飲料業界で初めて構築。その後、より少ない熱エネルギーで再資源化できる「F to P(フレーク to プリフォーム)ダイレクトリサイクル技術」も世界で初めて開発し、石油原料100%でプリフォームを作ったボトルと比べCO2排出量を約6割以上削減することにも成功している。

再生可能な素材の開発についても、サントリーは取り組みを進めている。2012年からは米国のバイオ化学ベンチャー企業アネロテック社と共同で、松の木の間伐材チップを使って「100%植物由来」のペットボトルを作る技術を開発。商業プラント建設の準備段階にまでたどり着いた。

業界業種の垣根を越え、「アールプラスジャパン」設立

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国内のプラスチックのバリューチェーンを支える企業と共同で設立した「アールプラスジャパン」

アネロテック社との技術開発の過程で、レジ袋や弁当容器といった、ペットボトル以外の使用済みプラスチックも効率的に素材として再資源化できる技術の芽を発見。今年6月、国内のプラスチックのバリューチェーン(※1)を支える12社(※2)と共同で新会社「アールプラスジャパン」を設立し、プラスチック再資源化技術の開発・実用化に向け、取り組みを進めている。

※1 原材料の調達や商品製造、販売といった一連の事業活動を、価値(Value)の連鎖(Chain)として捉える考え方
※2 今秋に20社に拡大


◾️循環型社会を築くために

やってみなはれ精神のもと、“技術革新”を目指すサントリー。過去から容器やラベルキャップの軽量化に加え、ペットボトルのリサイクルの技術開発など様々な取り組みを行っているが、サントリー1社だけでは成り立たない。プラスチックのバリューチェーン上の各社の協力や行政、事業者、生活者との連携と協働によって、実現してきた。これはプラスチック問題だけでなく、今日の地球全体に関わる社会環境の課題にも当てはまる。課題解決には、国や組織の垣根を越え、誰もが当事者として行動していくことが必要だろう。

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