「Goalsetter」約4億円を調達。子どもに「資産運用の基礎」を教育するプラットフォーム

「子供たちにお金の使い方を教えるだけでは不十分なのです。私たちが重視しているのは金融教育です」
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TechCrunch Japan

Goalsetterは両親が子供たちに金融リテラシーを教えるのを助けるプラットフォームだ。同社は米国時間1月25日、Astiaがリードするシードラウンドで390万ドル(約4億円)を調達したと発表した。

投資企業にはPNC Bank、Mastercard US Bank、Northwestern Mutual Future Ventures、Elevate Capital、Portfolia’s First Step and Rising America Fund、Pipeline Angelsが含まれる。また元メジャーリーグ投手のCC Sabathia(CC・サバシア)、その妻であるAmber Sabathia(アンバー・サバシア)氏らが個人投資家として参加している。

Goalsetterは2019年に創業され、アクセラレーターのEntrepreneurs Roundtableに加わった。ファウンダーは2001年のバブル崩壊で100万ドル(約1億円)以上を失ったTanya Court(ターニャ・コート)氏だ。このプラットフォームは、あらゆる年齢の子供たちに金融リテラシーを教え、経済の仕組み、用語、健全な資産管理の原則を学ぶのを助けるようとしている。

子供向け番組を専門とするNickelodeon(ニコロデオン)やスポーツ番組のESPNに長期間勤務した経験から、コート氏は子供たちの学習の仕組みや集中力を維持する方法をよく理解している。コート氏は、子供たちが資産を守り、増やす方法を知らないままでいることが絶対ないようにしようと誓った。

このアプリでは、両親はアプリを通してお小遣いを子供たちに渡すことができる。またアプリ内で問題を出し、子供たちが正解するたびに所定の報奨金を支払うこともできる。家族や友人がギフトカードの代わりに「ゴールカード」をプレゼントするできる。これは子供たちが将来のために貯金する習慣を作るために役立つ。

同社は最近、子供向けデビットカードを導入した。このカードは親が使用方法を管理できる。またアプリ内で出された金融リテラシークイズに正解するまで利用をロックすることもできる。

コート氏によれば、ユーザー家族はアプリ内で月平均120ドル(約1万2500円)を貯金しており、2020年1年間で1万ドル(約100万円)以上貯金した家族も2つあったという。

同社はBlack History Month(黒人歴史月間)である来週、大規模なキャンペーンを開始する。これは金融教育を通じてアフリカ系などの子供たちに見られる富のギャップを埋めることが目的だ。コート氏はこう述べた。

「子供たちに渡すお小遣いを、デビットカードにするのは非常に良いことです。これはお金の使い方の第一歩を学ぶのに役立つでしょう。しかし資産の形成、運用方法を学ぶことはまったく別のことです。たとえば普通預金口座に貯金するのと投資勘定口座、CD(譲渡性預金証書)、ミューチュアルファンド(投資信託)などに資金を入れることの違い、またそれぞれの口座の特徴を学ぶのは非常に重要です。Goalsetterは子供たちに金利とは何か、複利とは何かなど資産運用の基礎となる概念を教えています。子供たちにお金の使い方を教えるだけでは不十分なのです。私たちが重視しているのは金融教育です。」

Goalsetterは2019年に210万ドル(約2億2000万円)を調達しており、今回のシードラウンドで合計600万ドル(約6億2000万円)を調達したことになる。このラウンドは目標額を上回る投資を受けており、コート氏は投資家を選択するできる機会を得た。コート氏はこう述べている。

「私たちの投資家全員が4月のデモ行進の前に、社会正義、多様性、インクルージョンのイニシアチブへのコミットメントを明らかにしていました。これは本当に重要なことでした。投資の申し込みが予定の枠を上回ったため私たちは投資家を選ぶことができました。招待した投資家は全員が2019年、2018年、2017年にこのようなイニシアチブに投資している人々でした。」

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