ナント市がフランスで初めて「夜の結婚式」を実施

光り輝く太陽のかわりに、星空の下で「はい」と誓うことを夢見たことはないだろうか。
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光り輝く太陽のかわりに、星空の下で「はい」と誓うことを夢見たことはないだろうか。今後フランスでは、より正確にはナント市では、それが可能になる。6月17日、最初の「夜の結婚式」が行われるのだ。

この計画は2016年12月、市のナイトライフを改善・活用しようとする市長の提案の枠組みのなかで発表されていた。今後市役所は、これまでの時間帯(平日の14:00〜16:40、土曜の9:00〜11:00と14:00〜16:40)に加えて、金曜日の夜の19:00〜23:00にも未来の夫婦を迎え入れることになる(※欧米では簡易な結婚式を市役所で開くことも多い)。

ナント市の公式ウェブサイトによれば、これまでの結婚式の所要時間が20分だったのに対し、夜の結婚式は30分とのこと。また新郎新婦は好みに応じて、音楽や光を使った夜ならではの雰囲気のなかで式を行うことができるという。ただしこれは「婚礼の荘厳さを保つことを絶えず留意しながら」だと、ジョアンナ・ロラン市長は強調する。ちなみにロラン市長は17日の結婚式を司宰する予定だ。

「市役所では今もなお、宗教によらない、荘厳な婚礼を行う慣習が残っています。私たちはファンファーレ隊やバンドガールを呼ぶつもりはありませんし、ラスベガスのような結婚式もしたくありません」とこの試みの最初の新婦となるカミーユ・シモンさんは、フランスの地方紙「シャラント・リーブル」のインタビューに答えた。

■公共サービスの融通性を向上

ナイトライフを活性化させるということ以外にも、こうした時間外サービスの試みは現実のニーズに応えている。仕事とプライベートを両立するのが難しいという人も少なくなく、公共サービス施設の開館時間は大きな関心事となっているからだ。

「シャラント・リーブル」のインタビューのなかで新婦のカミーユさんは、夫の仕事の都合で平日に結婚式を挙げることができず、土曜日に式を挙げるには8カ月から1年待たなければならなかったと説明している。

ナント市の市長にとっては、何よりもまず「公共サービスの融通性を向上」させ、人々の働き方やライフスタイルの変化に対応していくことが問題だ。この「夜の結婚式」の時間帯は今のところ規則的ではないが、ジョアンナ・ロラン市長は「供給が需要に合えば」正式な時間帯を定めるつもりだという。すでに9月末と12月の半ばに、2つの式が予定されている。

ハフポスト・フランス版より翻訳・加筆しました。