ハイテクな「新100ドル札」と、世界のユニークなお札

米連邦準備制度理事会は10月8日(米国時間)から、ついに新しい100ドル札の流通を開始する。

米連邦準備制度理事会は10月8日(米国時間)から、ついに新しい100ドル札の流通を開始する。

この新しい紙幣で特徴的なのは、青紫色の3次元セキュリティリボンだ。このリボンは紙に織り込まれており、紙幣を横に動かすと、数字の「100」と小さな「自由の鐘」が現れて、上下に動くように見える。

また、紙幣の前面には『アメリカ独立宣言』の一部が印刷されており、その上には、鮮やかな銅色のインクつぼが描かれている。紙幣を傾けると、このインクつぼの中に、色が変わった自由の鐘が現れるしくみだ。

画像:新しく発行される100ドル紙幣の表面と裏面。「NewMoney.gov」サイトでは双方向表示で、新紙幣のセキュリティ機能を、バーチャルに曲げるなどして確認できるようになっている。ほかにも、紫外線を当てたときに浮かび上がるセキュリティリボンや、透かした状態なども確認できる。

新紙幣では、ベンジャミン・フランクリンが、これまでの100ドル紙幣上で長年取り囲まれてきた楕円形の縁取りから解放されており、その肩からは、独立宣言のサインに使われた羽ペンの大きなイメージがのぞいている。

偽造を防ぐ目的で採用された新しいデザインだが、この製造印刷にかかる費用は決して安くはない。「CBS News」の報道によれば、新紙幣の製造コストは、1枚につき従来よりも4セントほど高いという。つまり納税者は、この紙幣の印刷代として、今年1年間で1億ドルを追加で支払う計算になる

ニューヨーク・タイムズ」紙によると、新しい紙幣の開発には10年以上を要しており、当初は2011年から流通が開始される予定だったが、印刷上の問題がいくつか発生したため遅れが生じていたという。

以下のギャラリーでは、プラスティック製の紙幣など、世界各国のクールな紙幣を見ることができる。

[The Huffington Post(English) 日本語版:兵藤説子/ガリレオ]

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「世界各国のクールな紙幣」
オーストラリア(01 of10)
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オーストラリアは、世界で初めてプラスティック紙幣を導入した。痛みが少なく、偽造も難しいという。\n (credit:Alamy)
エジプト(02 of10)
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金額によってサイズと形が異なる。透かしと金属糸が織り込まれている。\n (credit:Alamy)
フランス領ポリネシア(03 of10)
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カラフルで花に囲まれた紙幣。島やネイティブの人々が描かれている。\n (credit:Alamy)
モルディブ(04 of10)
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モルディブは、スリランカ南西のインド洋に浮かぶ約1,200の島々から成り、約200の島に人が住む。紙幣にはココヤシや、交通手段である伝統的な船が描かれている (credit:Alamy)
スイス(05 of10)
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特定の角度に傾けたときしか見えない画像が含まれている (credit:Alamy)
香港(06 of10)
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ポリマー(プラスティック)製と紙製の紙幣の両方が流通している (credit:Alamy)
南アフリカ(07 of10)
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同国を代表する動物たちが描かれている。\n (credit:Alamy)
ホンジュラス(08 of10)
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通貨単位はレンピラ。この名前は、16世紀に、スペインのコンキスタドール(征服者)たちに抵抗した先住民の首長レンピラの名前から取ったものだ (credit:Alamy)
ニュージーランド(09 of10)
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ポリマー(プラスティック)製の紙幣を採用している。10ドル札は、絶滅が危惧されるアオヤマガモだ。 (credit:Alamy)
カナダ(10 of10)
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カナダは、ポリマー(プラスティック)製の紙幣を使い始めた最新の国だ。残念なことに、温度が低すぎると縮むという。 (credit:Alamy)