月面探査探査の日本チーム"SORATO"  勝利への鍵は、このタイヤにあった

こちらが月面を走る探査ローバーのSORATOです。本体サイズは36 x 54 x 58cm(高さ x 横 x 縦)と大きめのキャリーバッグほど。
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世界初の月面探査レース Google Lunar XPRIZE。同レースでは、下記の3つの勝利条件すべてをクリアする早さを競います。賞金は優勝チームが3000万ドル(約30億円)、準優勝チームが500万ドル(約5億円)。

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・月面に純民間開発の探査ローバーを着陸させること

・着陸地点から探査ローバーを500m移動させること

・高解像度の動画や静止画を地球に送信することをクリアする早さを競います。

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このレースに日本チームとして参戦するHAKUTOは、日本の宇宙ベンチャーispace社が運営しKDDIなどが協力する「au x HAKUTO MOON CHALLENGE」として、探査機のSORATOを2017年12月26日に月へ打ち上げます。

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こちらが月面を走る探査ローバーのSORATOです。本体サイズは36 x 54 x 58cm(高さ x 横 x 縦)と大きめのキャリーバッグほど。軽量なカーボン材を採用し、重さは4kgと軽量化されています。

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なかでも目を引くのが、櫛のような突起のあるユニークな車輪です。これは、月の表面がパウダー状の細かい砂「レゴリス」で覆われているため。

レゴリス土壌では、通常のゴムタイヤでは空転したり、砂に埋もれて動けなくなってしまうといい、車輪を土壌に突き刺すグラウザーという機構を取り入れることで、月面でもローバーが進めるように工夫したといいます。

また、機体が銀色なのは太陽の熱的影響を考慮したため。大気による減衰がなく、じかに太陽光が照りつける月面上では、太陽光で熱せられ内部の機器がオーバーヒートする恐れがあるといいます。そこで、太陽光を約90%反射する銀色のテフロン加工を施して、その影響を低減しています。

SORATOの詳細は下記の動画もご覧ください。

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SORATOの開発には、多くの日本企業の技術協力が関わっているとHAKUTO代表の袴田武史氏は言います。

「通信面についてはKDDIさんの技術協力を1年くらいうけています。セメダインさんにはソーラーパネルを付けるための接着剤を、SORATOの強みであるカーボン材のボディは東レさんにつくっていただいたりとか、そういったサポーター企業の協力が多数あります」(袴田氏)

SORATOを載せたロケットは、2017年12月26日にインドで打ち上げ予定。インドチームのロケットおよび着陸船に相乗りする形で月面へ向かいます。当面の課題は資金調達だといい、「1億数千万円不足している」(袴田氏)として、新たにサポーター企業を募る方針。

また、2月21日より朝日新聞のクラウドファンディングサイトA-Portで、1口1万円からの出資を募集中です。

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