【UPDATE】芸能界の契約問題めぐるイベント、公取委の職員が異例の登壇へ。その理由は?

公取委の担当者は、「芸能人の皆さんには、ご自身を守るためにも、この機会をぜひ活用してほしい」と話します。
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【UPDATE 2020/2/25 13:20】

新型コロナウイルスの感染予防のため、2月29日に開催予定だったシンポジウムは延期になりました。延期の日程については、詳細がわかり次第、記事などでお伝えします。

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芸能人の権利を守るために弁護士が設立した団体「日本エンターテイナーライツ協会」が、2月29日(土)、芸能人向けのシンポジウムを東京・池袋で開催する。公正取引委員会の職員が登壇し、芸能事務所との契約問題について解説するという。

公取委がこうしたイベントに参加するのは異例のことだ。

業界の健全化のため、「芸能事務所だけではなく、もう一方の当事者である芸能人にも問題を周知したい」との思いがあるという。登壇する公取委の職員と、イベントの主催者に話を聞いた。

 

「移籍や独立後の妨害」「低い報酬」 芸能事務所の問題行為を解説

シンポジウムのテーマは「これからの芸能界」

公取委で経済調査室長を務める笠原慎吾さんが登壇し、「芸能人と芸能事務所の契約問題 ~知っておきたい独占禁止法の話~」をテーマに講演するという。

講演後は、芸能関係者やジャーナリストの堀潤さんらによる座談会が行われ、参加者から質疑応答も受け付けるという。

参加対象は、①現役で活動中の芸能人(アーティスト、アイドル、声優、文化人やインフルエンサーなど)、②芸能業界の問題に興味がある弁護士、③芸能事務所の関係者のみ。参加する芸能人は、活動が確認できる資料を持参する必要がある。

参加はインターネット上での事前申し込み制で、参加費は1000円。

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yanyong via Getty Images

公取委といえば、2019年7月、元SMAPメンバーのテレビ出演をめぐる「圧力疑惑」でジャニーズ事務所を注意したことが記憶に新しい。

闇営業問題を発端に、吉本興業の契約のあり方に注目が集まった際は、「契約書面が存在しないことは独占禁止法上好ましくない」との見解も示した。

公取委は、「芸能事務所がテレビ局などの出演先に圧力をかけて、移籍・独立したタレントの活動を妨害すること」や、「芸能人と十分な協議を行わずに一方的に著しく低い報酬での取引を要請すること」などを芸能事務所の問題行為として挙げており、シンポジウムではこうした事例について詳しく解説するという。 

 

「自身を守るためにも、この機会をぜひ活用して」

芸能界の問題に厳しいメスを入れ始めた公取委が、当事者である芸能人を対象にしたイベントに登壇するのは極めて異例だ。

シンポジウムで講演予定の笠原さんによると、これまでは芸能事務所側への働きかけを行ってきたが、「芸能人の方々にも必要な知識と意識を高めていただくことが不可欠」だと考えたという。

「契約内容などをきちんとチェックし、対応することで、トラブルを未然に防ぐことも可能です。芸能人の皆さんには、ご自身を守るためにも、この機会を是非活用していただきたいと思っています」と積極的な参加を呼びかけた。

主催の「日本エンターテイナーライツ協会」で共同代表理事を務める佐藤大和弁護士は、芸能人の権利問題に広く取り組んできた。

質疑応答では、独占禁止法の問題に限らず、幅広い質問も受け付けるという。「当事者の方々に、被害者にならないために法的な知識を身につけてほしい」と、シンポジウムにかける意気込みを話った。

 

シンポジウムの詳細は以下の通り。

「2020年ERAシンポジウム~これからの芸能界~」

 ※新型コロナウイルスの感染が広がっている影響で、延期になりました。

日時:2020年2月29日(土)18時30分から21時30分頃まで(開場18時15分~)
場所:としま区民センター(池袋駅から徒歩5分)

イベントURL:https://era-japan.org/archives/632

 

▼内容

①公正取引委員会経済取引局経済調査室長・笠原慎吾さんの講演
「芸能人と芸能事務所の契約問題 ~知っておきたい独占禁止法の話~」

②芸能業界の未来について座談会「これからの芸能界」※変更の可能性あり

・矢嶋健二さん(芸能事務所・TWIN PLANET代表取締役)
・大西結花さん(女優・歌手)
・堀潤さん(ジャーナリスト・キャスター)
・笠原慎吾さん

③全体質疑応答(日本エンターテイナーライツ協会の弁護士らが回答)