集団自決のチビチリガマで「肝試し」。心霊スポット化する沖縄の戦跡

遺品破壊の容疑で地元の少年らを逮捕
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遺品や折り鶴が壊されたチビチリガマ=2017年9月12日午後、沖縄県読谷村
時事通信社

太平洋戦争末期に民間人が集団自決に追い込まれた沖縄県読谷(よみたん)村の洞窟「チビチリガマ」で遺品などが壊された事件で、沖縄県警・嘉手納署は9月15日、看板や千羽鶴を傷つけた器物損壊の疑いで、沖縄本島中部に住む16~19歳の少年4人を逮捕した。琉球新報などが報じた。

少年らは「心霊スポットへ肝試しに行こうと思った」などと供述。肝試しの様子を動画で撮影していたという。

■チビチリガマとは?

沖縄大百科によると、チビチリガマは「尻切れ洞」という意味。沖縄本島・読谷村の海岸近くにある、沖縄戦で避難壕に使われた自然壕のことだ。

アメリカ軍の上陸を受けて1945年4月2日、チビチリガマに避難していた住民139人のうち82人が「集団自決」を遂げた。1995年4月以降、遺族会の意思によりチビチリガマ内部へ入ることは禁止されているという。

■心霊スポット化する戦跡

その凄惨な歴史から「ひめゆりの塔」や、チビチリガマなどの戦跡は若者の間で心霊スポットとして語られているという。地元の情報サイト「ごーやーどっとネット 」でも、沖縄心霊スポット情報という特集ページで、チビチリガマについて以下のように書いている。

昼でも空気が重く、夜になると真っ暗になりうめき声の様な者が聞こえてくるらしい。霊能者から言わせると、遊び半分で肝試ししてはならない場所だとか・・・。

沖縄戦の教材を執筆してきた元高校教師の新城(あらしろ)俊昭・沖縄大客員教授(66)は朝日新聞社の取材に、以下のように答えた。

少年たちは多くの人が亡くなった場所と知りながら『痛み』を知らなかった。世代が変われば、かつて共有されていた戦争の痛みも抜け落ちる。戦跡の意味を伝える工夫が必要だ。