「新型V8ツインターボ・エンジン」をポルシェが発表 『カイエン』やランボルギーニ『ウルス』に搭載予定の報道も

新型エンジンの発表は、ポルシェがこれまでよりさらに、VWグループの一員として統合化されていく新たな段階に入ったことを意味する。
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4月28~29日にオーストリアで開催された「第37回ウィーン国際エンジン・シンポジウム」で、ポルシェは新型V8ツインターボ・エンジンを発表した。

米自動車雑誌『Car and Driver』のウェブサイト版に掲載された記事によると、このエンジンは今後、フォルクスワーゲン(VW)グループ内で共有され、アウディベントレー、さらにはランボルギーニウルス」など、様々なモデルに搭載されることになるという。おそらく、まずはポルシェ「パナメーラ」の2017年モデルに搭載されるだろう。

このエンジンの排気量は4.0リッターで、最高出力550ps/5,750rpmと最大トルク78.4kgm/1,960〜4,500rpmを発生する。数値の上では、現行の4.8リッターV8ツインターボ・エンジンを搭載する「パナメーラ ターボ」の520psと、「パナメーラ ターボS」の570psの、ちょうど間に位置することになる。

このエンジンの発表は、ポルシェがこれまでよりさらに、VWグループの一員として統合化されていく新たな段階に入ったことを意味する。新型エンジンのスペックは素晴らしいが、それは同時に、ポルシェ専用の4.8リッター・エンジンが過去の物になってしまうという可能性をはらんでいるのだ。

コンポーネントの共有は、何も新しい流れではない。ポルシェはすでに自社モデルにVWグループの他社製エンジンを採用している。そうはいっても今回の流れを踏まえると、ポルシェ独自のエンジンとしては今後、「718ボクスター」と「718ケイマン」の4気筒、そして「911」の6気筒という水平対向エンジンだけになるのではないだろうか。

『Car and Driver』によれば、今回発表された新型V8エンジンは、「ハーフ・エンジン・モード」と呼ばれる気筒休止機能や、最適化されたアイドリング停止機構を備え、ハイブリッド化への適用も見据えて開発されているという。

燃料消費は従来型のV8エンジンより30%も改善され、トルクコンバーター式8速ATとデュアルクラッチ式8速ATのどちらにも対応可能だそうだ。次期型パナメーラに続いて「カイエン」にも搭載されると同メディアは報じている。

この件について北米ポルシェに問い合わせたところ、正式な回答は得られなかった。詳細が気になる方は、『Car and Driver』の記事(英語)をご覧いただきたい。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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