悲しそうなマーチ。1枚の写真が、施設に引き取ってもらえなかった犬の運命を変えた

何とか助けたい、そう思ったボランティアがとった手段は…。
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インターネットで広まった、悲しそうなマーチの写真

背中を丸めて壁を悲し気に見つめるピットブルの雑種、マーチ。しかしこの写真がマーチの生活を一変させた。

迷い犬だったマーチは、3月3日にアメリカ・フィラデルフィア州の動物保護管理センター(ACCTフィリー)で保護されたとFOXニュースが伝えた。路地の裏口にいるところを発見され、動物管理員に連れて来られたのだ。とても人懐っこくて優しい性格の犬で、すぐに馴染んだとACCTフィリーのエイム・ドーミニーさんが語った。

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2週間後の3月17日、ボランティアのデヴォン・コリンズさんが、マーチを殺処分のない保護施設に連れて行った。この施設では、ACCTフィリーより里親が見つかりやすい。しかし、事前の連絡が不十分だったために受け入れてもらえず、結局ACCTフィリーに連れ帰ることになってしまった。

「施設へ行く途中、マーチに『よかったね。これでもう安全だよ』と話しかけていました。とてもいい気分だったので、途中でハンバーガーを買ったくらいです。だから連れて帰らなければいけなくなって、とても申し訳ない気持ちになりました」とコリンズさんは話した。

その2日後、コリンズさんがACCTフィリーにやってくると、マーチは犬小屋の中で体を丸めて力なく座っていた。とても落ち込んでいるように見え、風邪も引いている様子だった。

保護施設に受け入れてもらえなかったところに風邪が重なり、マーチは元気をなくしてしまったのだろう、とコリンズさんはABCニュースに話している。

どうにかして里親を探したいと思ったコリンズさんは、悲しそうなマーチの姿を撮影して、いくつかの地元のサイトでシェアしてもらった。

「こんなに悲しそうで落ち込んでいる姿を見るのは悲しいことです。ACCTフィリーにいるマーチは、あなたの助けを必要としています」

コリンズさんはまた、クラウドファンディングサイト「YouCaring」での資金集めも始めた。サイトで「マーチを救い、里親を見つけるために手を貸して下さい」と呼びかけている。また、集まったお金が残ればACCTフィリーの他の犬を助けるために寄付するという。

その結果、目標額500ドルをはるかに超える970ドルが集まった。

「マーチのことをもう少し知って貰いたいという気持ちで始めたのですが、まさかこんなに写真が広まるなんて思いもしませんでした。集まった金額、それ心配してくれた人の数を見てびっくりしてしまいました。世の中には悲しい話も多いけれど、この出来事は私に希望をくれました」とコリンズさんはABCニュースに語った。

そして3月21日、マーチは殺処分のない保護施設に引き取られた。

「マーチは私たちのもとを去っていきました!彼を引き取ってくれた仲間に感謝します。他の犬たちもこの保護管理センターから出て、新しい家族を見つけて上げましょう。里親を希望する方は平日午後1〜8時、週末午前10〜午後5時まで施設にお越し下さい」

この話が広まった後、ACCTフィリーにはマーチを養子にしたいという数百通ものメールが寄せられた。

「マーチは私の心をぐっとつかみました。きっと家族を見つけるでしょう」とコリンズさんは語った。

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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