ゴマフアザラシの赤ちゃん、加茂水族館で死亡。排水口に吸い込まれて頭が挟まる。

生後20日ほどだった通称「ちびまるこ」。排水口の格子蓋は、掃除の手間を省くためにボルトが外された状態だった。
|
Open Image Modal
亡くなったゴマフアザラシの赤ちゃん
加茂水族館提供

山形県鶴岡市の加茂水族館は4月16日、ゴマフアザラシの赤ちゃんが死亡したと発表した。排水口に頭が挟まり、吸い込まれて動けなくなったという。

死亡したゴマフアザラシの赤ちゃんは、3月26日に生まれたばかりだった。生まれた直後は、体長70cm、体重9.9kg。名前はまだ決まっていなかったが、通称「ちびまるこ」として元気に展示プールを泳いだり、母獣マルコのお乳を飲んだりする様子が話題を呼んでいた。

 排水口の格子はボルトが外れていた

加茂水族館によると、4月15日の午後2時頃、エサを与えるために職員が展示プール内をのぞき込んだところ、排水口に吸い込まれた状態の赤ちゃんを発見した。

職員は網で引き揚げようとしたが排水口に引っかかったゴマフアザラシの体は強く引き込まれており、断念。プールに入って引いたものの、簡単には抜くことができず、最終的に他の排水管のバルブを開放するなどして水流を分散し、約50分後に引き上げることができたという。

カメラの映像では、午後1時15分ごろ、プールに潜ってから水面に上がってこなくなっていた。排水口には、格子状の蓋が付いていたが、固定しておくためのボルトを清掃の手間を省くために外していた。

そのため、はめているだけの状態だった格子蓋が外れてしまったことで、ゴマフアザラシの赤ちゃんが泳いでいる時に吸い込まれてしまったとみられる。

加茂水族館の担当者は「この事故を受けて、再発防止のために危機管理のマニュアルを作成することを決めました」と話している。