トランプ大統領令に安倍晋三首相は「コメント控える」 各国の首脳は...

「直ちにコメントすることは差し控えたい」とした。
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首相官邸

アメリカのトランプ大統領が、イスラム圏7カ国からの入国を禁止する大統領令を執行したことに対して、安倍晋三首相は1月31日、参院予算委員会で「直ちにコメントすることは差し控えたい」とした。朝日新聞デジタルなどが報じた。

この答弁は、民進党の福山哲郎氏の質問に答えたもの。

安倍首相は30日の参院予算委員会での蓮舫氏の質問にも同様に「私はこの場でコメントする立場にはない」と答えていた。

日米首脳会談は2月10日に予定されている

■反発するカナダ・ドイツの首相

「難民を受け入れる」といち早く反応したのは、カナダのトルドー首相だった。

迫害やテロ、そして戦争から逃れようとしている人たちへ。カナダ人は信仰に関係なく、あなたたちを歓迎する。多様性こそわれわれの強さだ。

NHKニュースによるとカナダは、2016年までに約3万5000人のシリア難民を受け入れている。トルドー首相のTwitterには、カナダの空港で難民を出迎えた際の様子を写した写真も投稿されている。

また、ドイツのメルケル首相はトランプ氏を厳しく批判している。

「テロとの戦いは必要不可欠なのは疑いようがない。しかし、イスラム教のような特定の信仰や出身国を理由に、全員に疑いをかけることは正当化できない」と、メルケル氏は話した。「このような考えは、国際的に難民を支援・協力しようとする基本原則があるという私の解釈とは相いれません」

ドイツのアンゲラ・メルケル首相はドナルド・トランプ氏のアメリカ入国禁止令をあらためて批判している。「イスラム教徒をまとめて全員疑っている」と非難している。

メルケル氏の発言は、ドイツ政府とトランプ政権の間で溝が深まりつつあるのを反映している。

トランプ氏はドイツの難民受け入れ策を繰り返し批判してきた。一方、メルケル氏は、トランプ氏の入国禁止令を強く非難している。両首脳は1月28日、電話で会談したが、メルケル氏はトランプ氏に、国際社会は難民を受け入れなければならないと警告した

■イギリスのメイ首相は「コメントしない」から一転、「同意しない」しかし国民は納得せず

一方、イギリスのメイ首相はトランプ大統領が就任後初めての首脳会談に臨んだ相手だ。

イギリスの大衆紙「The i」はこの27日の米英首脳会談について「特別な関係が帰ってきた」との見出しで写真を掲載した。

ハフィントンポストUK版によると、メイ首相は、その後、訪問先のトルコで28日、記者団に大統領令への賛否を問われたが、「アメリカの難民政策はアメリカが担当する。イギリスの難民政策はイギリスが行う」と突き放した回答をしていた。

しかし、メイ首相がトルコを離れている最中にもトランプ大統領令への世界的な反発は収まらなかった。また、イギリスとの二重国籍者を含む人々にも入国禁止令が影響することがわかり、イギリス国内で大統領令に反対する世論も高まっていったという。

イギリスに帰国したメイ首相は深夜、官邸からの声明として、イギリスのEU離脱へのあり方を念頭に「私たちはこのようなアプローチには同意しない。我々がこのような方針を採ることはない。イギリス国民に影響がある場合は、アメリカ政府に申し入れをする」との発表をした

しかし、国民はまだ納得していないようだ。トランプ大統領が6月中にイギリスを訪問し、エリザベス女王に謁見することが予定されているためだ。

インディペンデントの報道によると、これまでイギリスでは100万人以上の人々が議会に対して、トランプ大統領のイギリス訪問・滞在を認めないようにとの請願に署名している。

しかし、メイ首相は「トランプ大統領の訪問を歓迎する」との声明を発表している。

■関連スライドショー(トルドー首相画像集)

(※開かない場合は、こちらへ)

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