専門家会議が会見「東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫は医療供給体制が逼迫」【新型コロナウイルス】

新規感染者数が急増し、クラスター感染が報告されてる現状を考えれば、オーバーシュートが起きる前に医療現場が機能不全に陥る可能性が予想される」と強調した。

新型コロナウイルスに関する、政府の専門家会議が4月1日、記者会見を開いた。

副座長の尾身茂・地域医療機能推進機構理事長は、「都市部を中心に感染者が急増している。クラスター感染が次々と報告され、感染源が分からない患者数が増加していることが特徴」として、「医療の供給体制が逼迫する地域が出てきており、喫緊の課題となっている」と警戒感を示した。

尾身氏は「医療崩壊とオーバーシュートが同義語と解される向きが一部ある」と指摘した上で、「しかし実際には、新規感染者数が急増し、クラスター感染が報告されている現状を考えれば、オーバーシュートが起きる前に医療現場が機能不全に陥る可能性が予想される」と強調した。

さらに、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫の都府県を挙げ、「人口集中都市では、医療体制が逼迫しており、今日明日にも抜本的な対策を講じる必要がある。どの医療機関がどの役割を果たすか早く決めて実行していただきたい」と訴えた。

特に感染者が急速に拡大している東京都については「院内感染など感染経路が追えている患者も含まれているので、これが一過性のものかを継続して注視する必要がある」とした。

また、「医療体制の崩壊に備え、様々な限られた医療資源の活用のあり方について市民を巻き込んだ議論が必要」だと指摘した。

尾身氏は緊急事態宣言についても言及。

「国民的な関心になっている」としながらも、「我々はことが起きてから準備するのでは遅いので、いろんなシナリオを考えるが、仮に宣言を出す場合に目的は何のためなのか、どう判断したのかが大事になる。政府とはこれからも情報交換、意見交換を密接にしていく必要がある」と述べるにとどめた。

 

学校再開は?

新学期が始まる学校については、「子どもは地域において感染を拡大する役割をほとんど担っていないとエビデンスを得ている」として、地域の状況に応じて再開してもいいとの見解を示した。

一方、感染者や感染経路が不明なケースが1週間前と比べて急拡大している「感染拡大警戒地域」については「学校は一斉臨時休業も検討してもいい」と語った。

また、市民の行動変容の必要性を訴え、「3つの密について市民へのメッセージが十分に届かなかった、理解されなかった」「いわゆるコロナ疲れ、自粛疲れと言える状況が一部の間で見られ、警戒感が予想以上に緩んでしまったというのがある」として、市民に対し「社会を構成する一員として役割を果たしていきましょう」と呼びかけた。