専業主婦になりたがる日本女性 海外からは疑問の声が 【争点:アベノミクス】

15〜39歳の独身女性の3人に1人が専業主婦になりたいと望んでいる、という厚生労働省が行った若者への意識調査の結果に、海外メディアが注目している。仏フィガロ紙は「日本人女性は働くということを思い描かず、若者のわずか4分の1しか海外で働きたいと思わない」と伝え、「世界の一方の果てでは“女性は家にいて、男は仕事をする”という図式が良き時代として流れている」と報じた。
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「なぜ日本の女性は専業主婦になりたいのか?」海外から疑問の声

15〜39歳の独身女性の3人に1人が専業主婦になりたいと望んでいる、という厚生労働省が行った若者への意識調査の結果に、海外メディアが注目している。

仏フィガロ紙は「日本人女性は働くということを思い描かず、若者のわずか4分の1しか海外で働きたいと思わない」と伝え、「世界の一方の果てでは“女性は家にいて、男は仕事をする”という図式が良き時代として流れている」と報じた。

【海外紙は調査結果をどうみたか】

厚生労働省の調査では、61%の女性が「女性には家事や子育てなど、仕事をするよりもやるべきことがあると思うから」と答え、29%は「夫がしっかり働けるようにサポートするのが妻の役目だから」と回答した。

安倍政権はアベノミクスの成長戦略において、女性の活躍促進を掲げ、日本経済の成長に不可欠としている。これはIMFなどからも指摘されているポイントだ。

同紙は、調査結果に対し、主婦になりたいと望む日本の若い女性は、外で働くことへの魅力を感じていないのではとみている。その背景には、日本企業は女性をつまらない仕事に制限させる傾向にあり、これが女性の働く気力をくじいているのではと伝えている。

インドの日刊紙ザ・タイムズ・オブ・インディアは、日本の労働者人口が2050年に40%減ると見積もられたIMFのデータを引き合いに、「日本の女性就業率は男性より25%低く、先進国では最低だ。もし7つの産業分野で女性の社会参加が進めば、日本人1人当たりの経済生産高は4%高くなるだろう」と伝えている。

【読者の声】

仏フィガロ紙の記事には下記のようなコメントがよせられています。

・もしフランス女性が日本人男性と暮らしたら上手くいかないだろうな。企業は女性の職場環境改善にもっと努力すべき

・(このような結果になるのは)日本女性に社会進出に対して強いプレッシャーがあると信じたい。だけど場所の東西や男女に限らず、人々は会社を自己実現の場所と異常なほど思い過ぎていないか

・日本は男性優位の文化だから仕方ないよ

・どこの国でも男性に昇進の機会が多いのは変わらない。日本はそれが強いだけ

・主婦になりたいという理由は一部で理解もできるけど、(各人の)独立はもっとも大事でしょ。日本は専業主婦になることが常にクールだと思ってるんだ。何も将来が無くて、人が多ければいいけど……日本は少子化なんでしょ

・女性がいまだ1950年代の価値観に立っているのはとても悲しい

かつてはフランスでも女性は家に入るという風潮があったが、1970年代くらいから女性の地位改善が進んだ結果、多くの女性が社会進出できるようになった。今では20〜40代の女性の8割以上が職に就き、出生率も上がっている。そのような状況から見ると、日本人女性の「主婦になりたい」という考え方は不思議に映るようだ。

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