「3大会が1つに」ラグビーW杯、オリパラとの連携へ ~関西ワールドマスターズゲームズ2021~

アジア圏内における"Doスポーツ"の発展に寄与する大会へ。

2021年、"Doスポーツの祭典"「ワールドマスターズゲームズ」(WMG)が、ついにアジア初上陸する――。

「WMG」とは、4年に一度、オリンピック・パラリンピックの翌年に開催される生涯スポーツにおける世界最高峰の国際総合競技大会。おおむね30歳以上であれば、誰でもエントリーすることができ、世界の人々とともに、スポーツを楽しむことができる。その第10回大会の開催地が関西だ。そこで今、関西WMGへの準備が、多方面で着々と進められている。11月21日には、「関西ワールドマスターズゲームズ2021組織委員会 第3回総会」を開催。森喜朗名誉会長、井戸敏三・松本正義両会長らが出席し、3年半後に向けての準備状況が発表された。

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2021年に行われる、"Doスポーツの祭典"「ワールドマスターズゲームズ」(WMG)に向けて、着々と準備が進められている(写真:斎藤寿子)

「一億総スポーツ社会」の実現に向けた取り組み

今年4月にニュージーランド・オークランドで行われた第9回WMGには、100カ国以上から、約2万8000人の「スポーツ愛好家」が集結。日本からは約380人が参加した。年齢層も幅広く、最年少は25歳、最年長は101歳。48会場で28競技が行われ、大会期間中、オークランドの街中は、スポーツを楽しむ笑顔であふれた。

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ニュージーランド・オークランドで行われた第9回WMG。数々の競技を通じて、真剣勝負が行われ、笑顔がはじけた(写真:James Yang)

そのオークランドからバトンを渡されたのが、日本の「関西」。アジア初の開催ということもあって、今、世界のスポーツ愛好家たちが注目している。

「関西WMG」は、2021年5月14日~30日の17日間、32競技55種目の公式競技のほか、オープン競技も実施する予定だ。一つの都市ではなく、関西という「広域地域」(12府県市)で行われるのは、WMGでは初の試み。過去最大規模となる国内外5万人の参加が見込まれている。

現在、関西WMG組織委員会では、各競技団体との調整や、宿泊施設、交通網など「広域地域」開催による課題解決に向けての取り組みが進められている。そうした中、大会成功に向けての動きを加速させる「協力体制」が構築された。「ラグビーワールドカップ2019」と「東京オリンピック・パラリンピック」の両組織委員会と、連携・協力に関する協定を締結。3年連続で国内で開催される国際スポーツ大会を成功させ、スポーツ・文化・産業等の発展とともに、「一億総スポーツ社会」を実現させるため、3つの組織委員会がそれぞれのノウハウを活用する。

「2019、2020、2021は、連続して大きな国際大会が開催される"ゴールデン・スポーツ・イヤーズ"となる。その3つの大会が、まとまって"1つの大会"となるような準備を進めていく」と井戸会長。松本会長も「両組織委員会と協力しながら、WMGおよび関西の魅力を、世界に発信していく」と述べ、3組織委員会の協定が、大会成功への大きなカギとなることに期待を寄せた。今後は、広報・PRやボランティアなどにおける相互の連携・協力を図っていく予定だ。

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"ゴールデン・スポーツ・イヤーズ"を成功させようと呼びかける、井戸敏三会長(写真提供:WMG関西)

そして、この3大会成功の影響は、日本国内にとどまらないと森名誉会長は語る。

「来年には韓国・平昌で冬季オリンピック・パラリンピック、2022年には北京で冬季オリンピック・パラリンピックと、東アジアでの国際大会が続く。みんながひとつになって、アジアが世界に誇れる素晴らしい地域だということを発信できる最高のチャンスだと思っている」

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国際大会を通じて、アジアの素晴らしさと存在感を示したいと森喜朗名誉会長(写真提供:WMG関西)

「通訳ボランティア」の充実に全国外大連合と連携

総会では関西WMG組織委員会と、国内の7外国語大学による「全国外大連合」が関西WMGの成功に向けて連携協定を締結したことも発表された。関西WMGでは約5万人の参加者のうち約2万人が海外からの参加者と見込んでいる。そのため、スムーズな大会運営には充実した通訳ボランティアの体制が不可欠とされる。

そこで、日ごろ国際スポーツ大会で活躍する通訳ボランティアの育成を図り、今年札幌で開催された「冬季アジア大会」にも通訳ボランティアを派遣した実績を持つ「全国外大連合」と、人的、教育・研究、PR活動における連携・協力体制を構築。全国外大連合の代表として総会に出席した松田武京都外国語大学学長は「WMGの参加者に、『日本を訪れて良かった』『もう一度、訪れたい』と思ってもらえるように、ボランティアの立場からサポートさせていただきたい」と挨拶。通訳ボランティアが、大会成功の一助となる。

また、来年1月4日~16日の13日間、近畿宝くじではWMGの協賛宝くじが発行されることも発表された。

関西WMGは、2020年までのレガシーを継承し、そして2022年へとつなげていく大事な役割を担う。しかし、「まだまだ認知度は低い」と木下博夫事務総長が述べたように、国内ではまだあまり知られていないのが現状だ。

そのPR活動の一環として、「応援大使」に任命されたタレントの武井壮は、今年4月、実際にオークランド大会に参加。「スポーツの素晴らしさが凝縮された大会だった」と振り返り、関西WMGへの強い思いを語った。

「オークランドでは、お父さん・お母さんや、おじいちゃん・おばあちゃんのプレーを子どもたちが応援するという、親子3世代でスポーツを楽しむ姿があった。自分自身も、これまで鍛えてきた能力を存分に発揮して楽しむことができた。こんなに素晴らしい大会が、今度は関西で行われる。『一億総スポーツ社会』と言わず、地球上すべてにおける『70億総スポーツ社会』の一歩目の大会となるように、全力で応援する」

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WMG関西大会の「応援大使」、武井壮(写真提供:WMG関西)

今年4月のオークランド大会の閉会式で、森正介関西大会チェアマンが「さぁ、今から関西大会の予定をカレンダーに書き込んでください! そして、2021年に向けたトレーニングを始めてください!」と参加者に呼びかけると、会場からは割れんばかりの拍手が起こった。さらに司会者が「関西大会に行こうと思っている人!」と呼びかけると、会場には大歓声が響き渡り、アジア初のWMGへの注目度の高さが窺い知れた。

そんな世界の「スポーツ愛好家」たちの期待に応え、日本国内あるいはアジア圏内における"Doスポーツ"の発展に寄与する大会へ――その準備が、今、着々と進められている。