「舛添知事は辞職しないの?」「都議会は何をしているの?」今後の展望について、誰よりもわかりやすく解説します

次回の定例会で舛添知事を攻め立てるのは少数勢力だけで、舛添知事は安泰で継続ということになるのでしょうか?そういうわけにはいきませんし、状況は予断を許しません。

こんばんは、おときた駿@ブロガー都議会議員(北区選出)です。

本日は地元で行われた

わんぱく相撲北区大会

に運営側として終日参加し、沢山の方にお声がけいただきました。

その大半が

「今後、舛添知事はどうなるの?」

「都議会は何をしているんだ!」

というもので、ネットでも様々なご意見・ご批判をいただいておりますので、

現状と今後の展望をどこよりも詳しく解説してみたいと思います。

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(写真は知事の部屋より)

(東京防災を片手に、危機管理についてプレゼンする舛添知事)

(危機管理…)

まず都議会は現在閉会中であり(会期は年4回)、

この諸問題を具体的に取り上げることができるのは、5月下旬からの第二定例会です。

そこで、舛添知事を選挙の時に支持しなかった、

いわゆる「野党」勢力は一斉に辞職を求めることでしょう。

もちろん私自身も、知事の責任と都政運営能力、さらには進退の決断を問う予定です。

しかしながら都議会の意思決定権を実質的に握るのは、

都議会127議席中のほぼ三分の二を占める「与党」自民・公明両党です。

彼らは選挙の時から舛添知事を支えてきた勢力ですから、

基本スタンスは擁護派になります。可能であれば今回の出来事を大きくせずに、

舛添知事に継続して欲しいというのが本音でしょう。

特に自民党は、極力都知事選挙を避けたいと思っているはずです。

現在自民党は参院選挙東京選挙区の2人目すら擁立できていない状況であり、

この上で独自の都知事候補を立てるとなれば、前回以上に厳しい条件になることが必須だからです。

そして徹底的に組織で選挙を行う公明党も、

複数の選挙が同時に行われてガバナンスが効きにくくなる同日選は、

同じくできる限り避けたいと考えていると思われます。

彼らが舛添都知事を支え続ける限り、

どれだけ少数勢力の都議たちが舛添知事の追及を続けたところで、

不信任案をつきつけることも、調査委員会(百条委員会)を設置することもできません。

では結局、次回の定例会で舛添知事を攻め立てるのは少数勢力だけで、

舛添知事は安泰で継続ということになるのでしょうか?

そういうわけにはいきませんし、状況は予断を許しません。

複数の世論調査で、大半の都民が舛添知事の説明に「納得できない」と感じています。

こうした中で、同じく都民の代表者たる都議会議員が追及の手を緩めることになれば、

知事に甘い自民・公明両党の都議にまで都民の厳しい目線が注がれることになります。

これは国政選挙に影響を与えるのはもちろんのこと、

1年後に行われる自分たちの都議会議員選挙にまで悪影響を及ぼしかねません。

「知事の追及をしない自民・公明の議員たちは一体なんなんだ?」

「お前らも似たようなことをやっているんだろう!」

と思われて都民の信頼を失うことは、

都議会自民党・公明党の議員にとっても最も避けたい事態のはずです。

となれば、いつもと同じ主張の繰り返しになりますが、

やはり世論次第で今後の都議会の対応は変わっていくということになります。

週明けのメディア報道や世論調査を、

都議会与党の議員たちは固唾を呑んで見守っていることでしょう。

舛添知事は昨日の記者会見で、

「説明責任は果たした」

「あとは有権者の皆さまが判断すること」

と言い放ちました。これはまるで、2年後の選挙までには

有権者はどうせ忘れるだろうと言っているかのようです。

もちろん次回の選挙で結論をつきつけることも、一つの選択肢ではあります。

しかし今の流れは、もう一つ別の道(都議会の追求による即刻辞任)を

起こせる可能性を秘めていると言えます。

これが国政と異なる、二元代表制の冥利の一つかもしれません。

都政を、都議会を動かすのは、何より国民・都民の皆さま自身なのです。

私は自分自身の考えと政治信条に従って、全力で舛添知事に進退を求めていきますが、

皆さまからも「世論」という後押しをいただければ幸いです。

それでは、また明日。

※舛添知事に関する過去記事はコチラから↓

(2016年5月14日 「おときた駿オフィシャルブログ」より転載)