「今後、機密情報は紙で」文科省のメール誤送信対策に驚きの声、話を聞いてみた

文科省は誤送信を受けて人事情報のやり取りをメールから紙や口頭に切り替えることを決めた。
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Japan's Education Minister Hirokazu Matsuno speaks at a news conference at Prime Minister Shinzo Abe's official residence in Tokyo, Japan, August 3, 2016. REUTERS/Kim Kyung-Hoon
Kim Kyung Hoon / Reuters

文部科学省は1月10日、職員約30人分の人事異動案を誤って約1700人の全職員に送信していたことを公表した。人事課の職員が4日夕、今月中旬に発令予定だった管理職や若手職員の人事案を部下にメールで送ろうとしたところ、誤って全職員に送信してしまったという。

一方でこの問題について、全職員に誤送信しかねないシステムや、再発防止策として同省が公表した「人事情報は今後は紙や口頭でやりとり」との報道には、ネット上などで「時代に逆行するのでは」と驚きの声も上がっている。ハフポスト日本版は文科省の担当者に話を聞いた。

−−どうして誤送信が起きてしまったのでしょうか。

職員がメールを送信する際、宛先を選択する画面には、文科省、部局、職員の順番で表示されており、クリックして宛先を選ぶ仕組みになっています。表示されている組織名をワンクリックすると下の組織へと切り替わるのですが、職員は一番上に表示されている「文科省」の部分をダブルクリックしてしまったので、省全体が宛先として選択されてしまいました。本来は一人の部下だけに送信するつもりでした。今月からメールシステムを変えたばかりで、職員が操作に慣れていなかったことが原因です。

−−再発防止策として今後はどのようにされるのでしょうか。

人事情報などの秘密保持を要する情報は、メールを使わないようにして紙や口頭でのやり取りに切り替えます。

−−メールから紙にするのは時代遅れでは?という声もありますが…。

秘匿性の高い情報について取り扱うため、現状でできる改善策としては、それが一番良いのではないでしょうか。