今村雅弘復興相「出て行きなさい」と記者にキレる 自主避難は「本人の責任」とも

今村雅弘復興相が4日の記者会見で、東京電力福島第1原発事故の自主避難者を巡るフリーの記者とのやり取り中に激高する一幕があった。
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時事通信社

今村雅弘復興相が4月4日午前の閣議後会見で、東京電力福島第1原発事故による自主避難者への対応をめぐるフリーランスの男性記者の質問に激高し、「出て行きなさい」「うるさい」と声を荒らげる場面があった。産経ニュースなどが報じた。

男性記者は、東京電力福島第1原発事故による自主避難者への住宅の無償提供が3月末で打ち切られたことに関して質問。福島県に帰るに帰れない人がいるとして「大臣は福島県の実情をご存じない」「国が責任を取るべきではないか」と追及した。

これに対し、初めは落ち着いて対応していた今村氏だったが、「責任を持って回答してください」と重ねて質問されるとスイッチが入り、「責任を持ってやっている。君はなんて無礼なことを言うんだ。撤回しなさい!」と怒りを爆発させた。

「出て行きなさい!」今村雅弘復興相が記者にキレる 夕方には「ちょっと感情的になってしまった」と陳謝 - 産経ニュースより 2017/04/04 19:49)

今村復興相は、自主避難者の支援に国の責任がないか問われ「福島県が対応し、国は県のサポートをする。この図式でこれからもやっていく」と説明。自主避難者が帰れないのは自己責任と思うかとの質問には「基本的にはそうだ。国はできるだけのことはやった」とも答えた

自主避難者は、国の避難指示を受けなかった地域から、被曝を心配し遠方に避難した母子ら。福島県に取材した朝日新聞デジタルによると、2016年10月時点で全国に約3万人いるといい、同紙は「強制避難者に比べて東電の賠償や国の支援が薄く、福島県民の『分断』につながると指摘されてきた」と伝えている。

今村復興相は4日夕、報道陣に「感情的になった。今後こうしたことがないよう対応したい」と自身の発言を謝罪。会見で自主避難から帰還できない人への対応を問われた際に「本人の責任、判断だ」と述べたことについては「避難命令を受けた人との違いということで言った。自主避難の方にもいろいろやってはきている」と語った

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ドローンで撮影した福島県双葉郡
楢葉町の田んぼと仮置き場(01 of09)
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■「空から見ると、色々な思いが見えてきた

福島第一原発を囲むように存在する双葉郡のあちこちでドローンを飛ばしていると、それまでは見えなかった地元の人の思いが浮かび上がってきた。

松本さん「例えばこの写真の向こうには、田んぼが映っています。田んぼの色が違うのがわかりますか? 楢葉町では2016年からようやく、コメの栽培が再開されたんですよ。でも、まだ全部に稲を植えるわけではなく、この黄色いところだけに植えて、テストしているんです。もともとこの緑の場所全部で、コメが作られていたんですよ」\n\n撮影:2016/9/30
(credit:FiveStar / 松本淳)
Jヴィレッジ(02 of09)
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松本淳さん「これはJヴィレッジを2016年5月と11月に撮ったものです。Jヴィレッジは東電が3月までに返還を完了する予定になっていますが、写真を比べると、テントや駐車場の鉄板が撤去されているのが分かります」\n (credit:FiveStar / 松本淳)
浪江町請戸地区(03 of09)
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津波被害の大きかった浪江町請戸地区。\n撮影日時2017/2/14 (credit:FiveStar / 松本淳)
浪江町請戸地区(04 of09)
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津波避難の大きかった浪江町請戸地区。田んぼのあとにはすすきが生えていた。\n撮影:2016年11月 (credit:FiveStar / 松本淳)
南相馬市にある仮設住宅(05 of09)
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南相馬市にある浪江町の仮設住宅(左側)。向かいに災害復興住宅が建設中だ。仮設住宅に住む東海林サチコさんは、「今住んでいる仮設住宅はマボロシ」と話す。\n撮影:2016/11/25 (credit:FiveStar / 松本淳)
双葉町(06 of09)
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福島第一原発5、6号機がある双葉町。画面奥の沿岸部に福島第一原発が見える。\n撮影:2017/1/25 (credit:FiveStar / 松本淳)
双葉町(07 of09)
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福島第一原発5、6号機がある双葉町。\n撮影:2016/12/9 (credit:FiveStar / 松本淳)
大熊町(08 of09)
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福島第一原発がある大熊町。原発周辺はドローンを飛ばすことができない。画面奥に小さく見えるのが福島第一原発。 (credit:FiveStar / 松本淳)
ドローン撮影をする松本さん(09 of09)
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