「ミサイル」も武器にあたらない、と中谷防衛相 なぜ?

中谷元防衛相は、安保法案を議論している参院特別委員会で「ミサイル」も武器にあたらないという見解を示した。
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中谷元防衛相は8月4日、安保法案を議論している参院特別委員会で、「ミサイル」も武器にあたらないという見解を示した。

この日の特別委で中谷氏は、社民党の福島瑞穂議員から「ミサイルは弾薬か」との質問を受けた。中谷氏は「ミサイルは提供の対象として想定していない」としたが、「あえて当てはめるとすれば、弾薬に整理できる」と答えた。

さらに中谷氏は、非人道兵器とされる「劣化ウラン弾、クラスター爆弾が弾薬に含まれるか」と問われ、「劣化ウラン弾、クラスター爆弾も弾薬だ」と回答。安倍首相は「日本は、クラスター爆弾も劣化ウラン弾も保有していない」としたが、福島氏はミサイルは「武器」に分類されると指摘。「言葉遊びをしてはいけない。ミサイルも弾薬だなどと言ってはいけない」と批判した。

これまで周辺事態法では「武器(弾薬を含む)の提供を含まない」としていたが、現在審議している安保法案では、「現に戦闘行為が行われている現場」以外であれば、自衛隊が他国軍に対して「武器には含まれない弾薬の提供」をすることが可能となる。

中谷氏は3日、弾薬の定義について「一般的に武器とともに用いられる、火薬類を使用した消耗品」と説明。手榴弾についても「直接、人を殺傷するなどを目的としている火薬類を使用した消耗品」として武器にあたらないとの考えを示し、「『弾薬』として重要影響事態法に基づいて、提供することが可能である」と述べていた。

なお、武器の定義については「直接、人を殺傷し、または武力闘争の手段として物を破壊することを目的とする機械、機具、装置をいい、例えば、拳銃、小銃、機関銃など、消耗品でないものを指す」と回答していた。

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