モニカ・ルインスキーさん、TEDで雄弁に語る「自分の過去を避けて通るのはやめにしました」

「私のように、22歳で間違った相手と恋に落ちてしまった人もいるのではないでしょうか。しかし私の場合とは違って、おそらくアメリカ合衆国の大統領ではなかったでしょう」
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「22歳の時に上司と恋に落ちました。そして24歳の時にその恋の悲惨な結果を経験することになりました」

3月19日のTEDトークに出演し、大きな注目を集めたモニカ・ルインスキーさんはそう語り始めた

「私のように、22歳で間違った相手と恋に落ちてしまった人もいるのではないでしょうか。それがあなたの上司だったということもあるかもしれません」ルインスキーさんはこう語った。ニューヨーク・タイムズ紙が報じている。「しかし私の場合とは違って、あなたの上司はおそらくアメリカ合衆国の大統領ではなかったでしょう」

1998年にビル・クリントン元大統領との不倫で有名人となったルインスキーさんは、約10年間の沈黙を破り、3月19 日にバンクーバーで開催されたTED2015で『不名誉の代償』というテーマで講演した。

現在41歳になったルインスキーさんは、インターネットが彼女のスキャンダルに与えた影響について語った。「このスキャンダルは、情報革命によって世の中に知れ渡ることになりました。従来のニュースが、初めてインターネットに取って代わられたのです。そしてクリック1つで世界中に広がりました。全くの一個人だった私は、一晩のうちに世界中の人たちの前で屈辱を受ける立場に置かれたのです」

「私は自分の評判を、世界規模で、それもほぼ一瞬のうちに失った人間の第一号となったのです」と彼女は続けた。「あばずれ女、ふしだらな女、尻軽女、売春婦、浅はかな女というレッテルを貼られ、そしてもちろん『あの女』と呼ばれるようになりました。多くの人が私のことを知っていましたが、本当に私のことを知っている人はわずかでした。『あの女』には形もあれば魂もあるということは、簡単に忘れられるのだということがよく分かりました」

インターネット上での最初の大きなスキャンダルの1つを経験した立場から、ルインスキーさんは、オンライン・ハラスメントが与える大きな影響について話した。「それが私の身に起こった17年前、それにはまだ名前がありませんでした」と、彼女は聴衆に言った。「それは今では、ネットいじめと呼ばれています」

ルインスキーさんは、2010年にゲイであることを理由にネットいじめにあい自殺した、ニュージャージーの大学生タイラー・クレメンテさんに触れ、「タイラーの悲劇と無駄になった死が、私にとってターニングポイントになりました」と語った。「彼の経験したことが、自分の経験に重なり、そして自分が受けた屈辱といじめが違って見えるようになったのです。毎日オンライン上で人々が、 特にいじめに対処する能力がまだ身についていない若者たちがひどくいじめられ、屈辱を受け、そして明日を生きる気力すら失っているのです」

「誰かを公の場で屈辱にさらして楽しむことを止めさせなければなりません。自分が同じ立場に置かれたことを想像してみてください」

講演の最後の方でルインスキーさんは、これまで何度も聞かれている質問に答えた。 なぜ今になって世間の注目を集めることにしたのか?「一番の答えは、その時がやってきたからです」と、彼女は答えた。「自分の過去を避けて通るのはもうやめました。その時がきたのです。自分が過去を見直し、公の場で屈辱を受け苦しんでいる人たちに乗り越えていけると伝えるためです」

ルインスキーさんの全スピーチは、以下の動画から見ることができる。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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「Facebookで友達になってはいけない人」
知らない人(01 of05)
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2012年の研究によれば、まったく知らない人でもFacebookの友達に追加する、と答えた人は5分の1にも上る。 (credit:Getty)
あまりに友達が多い人(02 of05)
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非常にたくさんの人を(まったく知らない人も含めて)友達にしてしまうタイプの人がいる。こうした人と友達になっていると、あなたの個人情報が漏れやすくなる。特にプライバシー設定には注意すべきだ。 (credit:Getty)
恋人の「元カレ/元カノ」(03 of05)
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たとえそれらの元カレや元カノとよい関係が築けていて、彼らのデジタルストーキングを行わないというあなたの意志力が強くても、彼らと友達になっていると、コメントやら写真やら、「見せたくないもの」が見えてしまうだろう。 (credit:Getty)
上司(04 of05)
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上司と友達になっていたばかりに、まずい投稿をして会社をクビになった人はたくさんいる。\n (credit:Getty)
なんでも宣伝したがる人(05 of05)
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I実際の広告宣伝マンであれ、ミュージシャン志願者であれ、朝食に何を食べたかなどなんでも報告したがる人であれ、ただでさえ情報過多な世界をさらに情報過多にする人は避けることをおすすめしたい。そういうことが好きでない限り。 (credit:Getty)

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