冥王星に氷の火山 NASA探査機が発見

米航空宇宙局(NASA)の探査機ニューホライズンズが、冥王星の2カ所で火山のように盛り上がった地形を発見、12日までに画像とともに発表した。
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米航空宇宙局(NASA)の探査機ニューホライズンズが、冥王星の2カ所で火山のように盛り上がった地形を発見、12日までに画像とともに発表した。火山といっても火を噴いているわけではなく、水や窒素、アンモニア、メタンなど凍ったような物質を噴出した「氷の火山」だという。

この氷の火山は「スプートニク平原」と名付けられた地域の南側で見つかった。直径は数十キロ、高さは5キロ前後とみられ、盛り上がった地形に噴出口のようなくぼみが観測された。ニューホライズンズは、7月に冥王星上空に到達した後、貴重な画像やデータを地球に送信、冥王星の地下に水が凍った氷の岩盤があることなど興味深い天文学上の発見をしている。

冥王星は、太陽系の外縁部で無数の天体が密集する「カイパーベルト」にある準惑星。1930年に発見されて太陽系の9番目の惑星に数えられたが、2006年に国際天文学連盟によって惑星と小惑星の中間の準惑星に格下げされた。大きさは、直径約2370キロで地球の5分の1より小さい。太陽の周りを楕円(だえん)軌道で250年近くかけて回る。太陽から平均距離で60億キロ近く離れている。5個の衛星がある。NASAのこれまでの観測により、窒素やメタン、一酸化炭素(CO)などが凍って表面を覆っていることが分かっている。

探査機ニューホライズンズは2006年1月に打ち上げられ、太陽系で「最後のフロンティア」と呼ばれる冥王星に向け長い飛行を続け、今年7月に冥王星に到達した。

画像.探査機ニューホライズンズが撮影した冥王星の「氷の火山」。

噴出口のようなくぼみが見える

(画像提供 NASA/JHUAPL/SwRI)

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国際宇宙ステーション、2000年9月。 (credit:Encyclopaedia Britannica via Getty Images)
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国際宇宙ステーションに人間を永住させるという人類史上初のミッションの準備が、最終段階に入った。打ち上げ前の様子。2000年10月撮影。\n (credit:Scott Peterson via Getty Images)
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離れたところから撮影した、国際宇宙ステーションの写真。2000年12月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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国際宇宙ステーションに接近するスペースシャトル「エンデバー」。2000年12月撮影。\n (credit:Getty Images via Getty Images)
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国際宇宙ステーションのユニティにつながれた、マイケル・ロペス・アレグリア宇宙飛行士。2000年10月撮影。\n (credit:Getty Images via Getty Images)
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国際宇宙ステーション。2000年10月撮影。 (credit:Getty Images via Getty Images)
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スペースシャトル「アトランティス」と切り離された直後の国際宇宙ステーション。背景に写っているのはカリフォルニア州。2001年2月撮影。\n (credit:AFP via Getty Images)
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共に食事をするアメリカとロシアの宇宙飛行士。2001年撮影。\n (credit:Encyclopaedia Britannica via Getty Images)
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スペースシャトル「エンデバー」から見た国際宇宙ステーション。2002年12月撮影。\n (credit:Getty Images via Getty Images)
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国際宇宙ステーションの中でトレーニングをするロシア人宇宙飛行士、ユーリ・マレンチェンコ。2003年8月撮影。\n
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2004年1月30日にテレビ放映された船外活動の様子。ザーリャモジュールの下で休んでいるのは、第9次長期滞在の船長、ゲナディ・パダルカ飛行士。ステラエンジンの下でさかさまになって休んでいるのは、マイク・フィンケ飛行士だ。二人は四つあるジャイロスコープのうちの一つに備えられている、サーキットブレーカーの修理に成功した。 (AP Photo / NASA TV)。\n (credit:ASSOCIATED PRESS)
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2基の宇宙探査機を切り離した直後のスペースシャトル「ディスカバリー」から、国際宇宙ステーションを撮影した。2005年8月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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スペースシャトル「ディスカバリー」から撮影した、ドッキング間近の国際宇宙ステーション。2005年7月撮影。 (credit:NASA via Getty Images)
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スペースシャトル「ディスカバリー」から撮影した国際宇宙ステーション。2005年撮影。\n (credit:Universal History Archive via Getty Images)
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スペースシャトル「ディスカバリー」とドッキングした国際宇宙ステーション。2005年7月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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国際宇宙ステーションから切り離されたスペースシャトル「ディスカバリー」から、ステーションを撮影した。2006円12月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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カメラに向かって手を振る、ミッションスペシャリストのクリスター・フューゲルサング宇宙飛行士。国際宇宙ステーション建設のため3回の船外活動が計画されたが、その2回目に参加中だ。2006年12月撮影。 (credit:NASA via Getty Images)
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ドッキングした「ソユーズ13」と補給船「プログレス22」が、国際宇宙ステーションに連結している様子。2006年12月撮影。 (credit:NASA via Getty Images)
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国際宇宙ステーション建設のために3回計画された船外活動のうち、2回目に携わるフューゲルサング宇宙飛行士。2006年12月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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ミッションスペシャリストのジョセフ・R・ターナー宇宙飛行士。国際宇宙ステーションに着任した2006年9月12日に、ステーションに沿って移動している。国際宇宙ステーション組み立て再開ミッション「STS-115」のため、スペースシャトル「アトランティス」と第13次長期滞在のクルーはP3/P4トラスの取り付けに取り組んだ。 (写真提供:NASA / Getty Images)\n (credit:NASA via Getty Images)
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アメリカ人宇宙飛行士、マイケル・ロベス-アレグリアとロシア人宇宙飛行士、ミハイル・チューリン、そして世界初の女性宇宙旅行者のアニューシャ・アンサリ。カザフスタンのバイコヌールで行われたプレス会議後に笑顔で写真撮影に応じた。2006年9月撮影。 (credit:MAXIM MARMUR via Getty Images)
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宇宙に持っていくためのジュール・ベルヌの原稿を梱包する作業に加わった、技術者グループ。2007年10月撮影。\n (credit:GIUSEPPE CACACE via Getty Images)
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国際宇宙ステーションで継続中の建設とメンテナンスのため、三度目の船外活動に携わるリック・マストラッチオ宇宙飛行士。2007年8月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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アメリカ・メリーランド州グリーンベルトにあるNASAのゴダード・スペース・フライト・センターを訪れ、国際宇宙ステーションからのライブ映像を見るエリザベス女王2世。2007年5月撮影。 (credit:Anwar Hussein via Getty Images)
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スペースシャトル「エンデバー」とドッキングした国際宇宙ステーションが、南イングランドの空に一筋の光となって見える。2007年8月撮影。\n (credit:Jamie Cooper via Getty Images)
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キューバを覆うハリケーン「アイク」。2008年9月撮影。\n (credit:Handout via Getty Images)
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スペースシャトル「アトランティス」のクルー。2008年2月撮影。 (credit:STAN HONDA via Getty Images)
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韓国初の宇宙飛行士イ・ソヨン(29歳)。国際宇宙ステーションに飛び立つ前に、スタッフが宇宙服の検査をしている。2008年4月撮影。\n (credit:ALEXANDER NEMENOV via Getty Images)
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フロリダ州ケネディ宇宙センターの発射台へと向かう、スペースシャトル「エンデバー」のクルー。2008年11月撮影。\n (credit:STAN HONDA via Getty Images)
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5回に渡る船外活動を開始した、ティム・コプラ宇宙飛行士。2009年7月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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三度目の船外活動に参加する、ジョセフ・アカバ宇宙飛行士。2009年3月撮影。\n (credit:Handout via Getty Images)
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三度目の船外活動に参加する、リチャード・アーノルド宇宙飛行士。2009年3月撮影。\n (credit:Handout via Getty Images)
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220マイル上空から世界を眺めるトレイシー・コールドウェル宇宙飛行士。コールドウェル宇宙飛行士は2010年の4月2日にバイコヌール宇宙基地からロシアの宇宙船「ソユーズTMA-18」に乗ってISSの第23期長期滞在クルーと合流し、その後、第24期長期滞在の一員として、2010年の4月4日から9月25日まで宇宙ステーションに滞在した。任務を終えた後は、船長のアレクサンドル・スクボルソフ飛行士とフライトエンジニアのミカイル・コルニエンコ飛行士と共に、ソユーズTMA-18帰還船で地球に帰還。9月25日にカザフスタンに着陸した。月面着陸40周年記念のテレビインタビューで、自身をアポロ11号後に生まれた最初の宇宙飛行士だと話している。また、宇宙飛行士の音楽バンド、Max Qのリードボーカリストでもある。
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モスクワ郊外にあるスターシティ宇宙センターで撮影した、国際宇宙センターの乗組員。2010年9月撮影。\n (credit:ALEXANDER NEMENOV via Getty Images)
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カザフスタンにあるバイコヌール宇宙センターで、打ち上げロケット「ソユーズ-FG」と国際宇宙ステーションへ新しい乗組員を運ぶ宇宙船「ソユーズ TMA-03M」の打ち上げを見る人々。魚眼レンズを使用し、長時間露光で撮影した。2011年12月21日撮影。アメリカの宇宙飛行士、ドナルド・ペティット、ロシアの宇宙飛行士、オレグ・コノネンコそしてオランダの宇宙飛行士、アンドレ・カイパースが搭乗している。(AP Photo/Dmitry Lovetsky) (credit:ASSOCIATED PRESS)
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初めての船外活動に携わるギャレット・リーズマン宇宙飛行士。2010年5月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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第30期長期滞在クルーの一人が、国際宇宙センターの観測用モジュール「キューポラ」から撮影した湖の写真。2011年12月撮影。 (credit:Barcroft via Getty Images)
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カザフスタンの人里離れた場所に着陸し、数分後に椅子に座ったままの状態で医療テントに運ばれる古川聡宇宙飛行士。顔には笑顔が浮かんでいる。2011年11月撮影。\n (credit:Handout via Getty Images)
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国際宇宙ステーションの与圧結合アダプタが、スペースシャトル「アトランティス」にドッキングされるのを待つマイケル・フォッサム宇宙飛行士。2011年7月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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6時間半に及ぶ船外活動の最中に、写真を撮影するマイケル・フォッサム宇宙飛行士。ロボットアームにつながれている。2011年7月撮影。 (credit:NASA via Getty Images)
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スペースシャトル「エンデバー」が国際宇宙ステーションにドッキングした直後に撮影された、第27次長期滞在クルーのメンバー。結合モジュール「ハーモニー」にて。2011年5月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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宇宙服のチェック後、専門家の助けを得て起き上がるカナダ人のクリス・ハドフィールド宇宙飛行士。カザフスタンのバイコヌール宇宙センターにて。2012年12月撮影。 (credit:ASSOCIATED PRESS)
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国際宇宙ステーションの宇宙飛行士12人に手を振るローマ法王ベネティクト16世。2011年5月撮影。\n (credit:OSSERVATORE ROMANO via Getty Images)
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三度目の船外活動をする星出彰彦宇宙飛行士。2012年9月撮影。\n (credit:NASA via Getty Images)
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国際宇宙ステーションから撮影された、オマーン沖の熱帯低気圧。スコット・ケリー宇宙飛行士のツイッターアカウントに投稿された。2015年10月撮影。\n (credit:ASSOCIATED PRESS)
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デビット・ボウイの「スペース・オディティ」を歌う、クリス・ハドフィールド国際宇宙ステーション船長。\n
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映画「オデッセイ」のキャストと話すスコット・ケリー飛行士 (左) とシェル・リンドグレン飛行士。2015年3月27日にステーションにやってきたケリー飛行士とロシアのミカイル・コルニエンコ宇宙飛行士は、9月15日に滞在171日目を迎えた。二人は342日間宇宙に滞在する予定だ。(NASA / AP)\n (credit:ASSOCIATED PRESS)