絶滅寸前のスマトラサイ、40年ぶりにインドネシア・カリマンタン島で発見される

絶滅が心配なサイにとって、久しぶりの明るいニュース。

東南アジアを中心に生息しているスマトラサイは、絶滅の危機に瀕している。頭数はすでに100頭を切っていて、絶滅が現実的になっていると自然保護活動家は警告している。マレーシアでは2015年に絶滅宣言が出された

「密猟や人口増加、それに生息地の減少や破壊が原因で、近い将来スマトラサイが絶滅する可能性が高まっています」と、国際自然保護連合のサイモン・ステュアート氏は、2015年9月にガーディアン紙に語っている。

そんな厳しい状況の中、明るいニュースが入ってきた。

インドネシアのカリマンタン島(別名:ボルネオ島)で40年ぶりにスマトラサイが発見されたのだ。

世界自然保護基金(WWF)が、3月12日にメスのスマトラサイを発見し、保護のために捕獲したと発表した

カリマンタン島では、40年間スマトラサイの姿を確認した人はいなかった。WWFが2013年にスマトラサイと見られる足跡を発見し、固定カメラで画像を撮影するまでスマトラサイは絶滅したと考えられてきた。

WWFインドネシアのパク・エフランスハ代表は「本当に嬉しいことです。保護が成功したといっていいでしょう。カリマンタンで一度絶滅したと思われたスマトラサイが、まだ森で生息していることが確認されたのです。スマトラサイを守るために、私たちは今後より一層努力を続けます」と述べている。

発見されたスマトラサイの推定年齢は4〜5歳。捕獲された場所から約100マイル (約160キロ)離れた保護区域に移されるという。密猟者からサイを守るために、保護区域は非常にわかりにくい場所にあるとステュアート氏は述べている。

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スマトラサイは、かつて北インドから中国、ミャンマー、タイ、マレー半島に至るアジア全域に生息していた。しかし生息地の破壊と密猟が原因で頭数が大幅に減少し、1965年には超希少種、1996年には国際自然保護連合(IUCN)によって絶滅危惧種に指定された。

現在野生のスマトラサイは、インドネシアのカリマンタン島とスマトラ島にしか生息していない。

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スマトラサイを絶滅から救うため、生存しているサイの間で繁殖が進められている。

2015年には、西半球に生息する唯一のオスのスマトラサイであるハラパンを、アメリカのシンシナティ動物園から約1万マイル(約1万6000キロ)離れたスマトラ島の保護区に運んだ

「ハラパンとローサ(メスのサイの名前)の間で繁殖がうまくいくことを願っています」と、シンシナティ動物園の副園長、テリー・ロス氏はナショナル・ジオグラフィック誌で述べている。

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スマトラサイは、現存するサイの中で一番小さい。長い毛に覆われていて「毛むくじゃらのサイ」とも呼ばれている。WWFによると、現存しているサイの中で絶滅したケブカサイに一番近い。

ステュアート氏はガーディアン紙にスマトラサイの魅力をこう語っている。「素晴らしい動物です。すべてのサイの中で一番変わっていて、猫みたいに鳴くんです。スマトラサイを保護することに経済的なメリットはありません。あるのは道徳上の責任です」

ハフポストUS版に掲載された記事を翻訳しました。

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