フランス・パリのノートルダム大聖堂前の広場で6月6日午後(日本時間6日夜)、警察官がハンマーを持った男に襲われ、負傷した。イギリスのスカイニュースなどが報じた。
男は別の警察官に撃たれ、胸などを負傷。現場で確保され、病院に運ばれた。容態などの詳細は不明だが、命に別状はないという。フランスのニュース専門局BFMTVは、容疑者について40歳のアルジェリア人男性と伝えている。
ジェラール・コロン内相が事件発生直後、現場に駆けつけた。
すぐに現場にいかなければ、と考えました。治安部隊と状況の確認を行いました。
ハフポスト・フランス版によると、コロン内相は事件について、容疑者の男は単独犯で、襲撃の際に「これはシリアのためだ」と叫んだ、よ説明したという。
警察は現場付近を一時封鎖し、ノートルダム大聖堂に近づかないようTwitterで呼びかけた。
「ノートルダム大聖堂付近は警察が封鎖しています。同区域に近づかないでください」(パリ警視庁のTwitterより)
検察当局はテロの可能性もあるとみて捜査を開始した。
ノートルダム大聖堂はパリ中心部を流れるセーヌ川の中州「シテ島」に位置し、パリ屈指の観光名所の一つとして知られる。銃の発砲があったことで、大聖堂を訪れていた観光客らはパニックになったとBBCは報じている。
Twitterに投稿された、事件直後の大聖堂内部と思われる様子
事件直後の大聖堂前の様子
パリでは2015年11月、130人以上が死亡した無差別の同時多発テロが発生。以降、フランスでは非常事態宣言が継続されており、当局はテロ対策を強化してきたが、テロ事件は後を絶たない。
2017年4月には、パリの繁華街シャンゼリゼ通りで銃撃事件があり、警官1人が死亡、2人が負傷した。この事件では、犯行直後に過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出している。
隣国のイギリス・ロンドンでも3日(日本時間4日)、市中心部の「ロンドン橋」付近で車の暴走とナイフによる襲撃が発生。7人が死亡し、少なくとも48人が重軽傷を負った。
■事件後の現場付近の様子
【UPDATE】(2017/6/7 8:25)
容疑者の情報などについて、内容を更新しました。