児童手当だけじゃない、病児・障害児の手続き祭り 〜私たちの手続き事情〜

約3ヶ月は手続き祭り。
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チャーミングケアという、病気や障害を持っているどんな子どもにも、子どもらしくいるための外見ケアやメンタルケアなどの重要性を推奨・啓蒙しているチャーミングケアラボの石嶋です。

6月、子どものいるご家庭であれば「児童手当」の現況確認となっており、ちょっとした手続きを各ご家庭で行なったのではないでしょうか?

私も3人の子どもを抱える母親なので、例に漏れず、毎年その手続きをしています。ですがここ数年、6月以外にも児童手当以外の手続きが必要になってきました。

それは「小児慢性特定疾病受給者証」と「特別扶養児童手当」というものです。

あまり耳にしたことのない、長期治療・療養が必要な子どもの証明書

私の息子は2016年5月に小児白血病に罹患し、足掛け1年の入院生活を経て、退院後は在宅での経口薬(抗がん剤)治療を約1年ほど行なっています。その後は要観察となりますが、現在は経口薬治療を継続中です。

その医療費の管理をするのが「小児慢性特定疾病受給者証」で、この受給者証の対象疾患に該当すると医療機関から手続きするように案内されます。以降、継続手続きをしていくのです。

そして、もう一つは「特別扶養児童手当」というもの。我が家は案内される時期が遅く、治療開始から半年以上経ってから「実は・・・」と案内された手当でした。

遡って受給することができないので、該当する疾病のお子さんがいらっしゃる方は確認していただければと思います。

この2つが児童手当以外の手続きになるのですが、入院中に一緒だったお母さんに、「一人っ子なのに、管理する手帳類や診察券がたくさんありすぎて普通の母子手帳ケースじゃ収納できない」という話を聞いたことがあります。

その話がきっかけになり、たくさんの診察券を収納できるユニバーサルデザインのカバーを運営しているショップサイトで販売しています。

確かその際に書き出してもらったら、10種類くらいの聞きなれない手帳や管理表がありました。

それだけあれば、手続きも大変だろうと容易に想像できます。

ちょっと、チャーミングケアラボの理事でもあるパレットイブの奥井のぞみさんにお話をうかがいました。

約3ヶ月は手続き祭り。在宅療養で子どもを見ながらの外出の難しさ

色々な手帳であったり手当であったりの手続きは、どんなものがありますか?

奥井さん

いっぱいありますよ〜(笑)私は、3月から6月までを手続き祭りだと思っていて、どういう段取りで書類を揃えないといけないかとかすごく考えます。

*奥井さんの息子さん伊吹くんは、最重症心身障害を持ったお子さんです。在宅での療養をされているので、外に出かけるのも一苦労なのです。

石嶋

え!どうやって、書類とか揃えるの?郵送?

奥井さん

基本的には全部郵送なんだけど、医師の診断書を医療機関に依頼したり、証明書を役所が開庁している時間帯に取りに行かないといけなかったり...正直大変だよ(笑)

でも、ありがたい手当であって管理表な訳だし、実際それでだいぶ助けられているからしないわけにもねぇ。

石嶋 そうやんね。一つでも書類揃ってないと出し直しだったりするしねぇ。

障害者手帳は、そういう継続手続きってあるの?

奥井さん

障害者手帳はね、小児慢性特定疾病と違って、毎年セルフでの継続じゃなくて、役所から審査の通知が来て「更新」っていう感じかな。

*小児慢性特定疾病受給者証と障害者手帳の違いについて、チャーミングケアラボの伊藤 朋子 研究員が調査してくれています。

石嶋 あ!そうやわ。うちの母がそうやもん。大人も子供も一緒なんかなそのあたりの動きは。

で・・・奥井さんの手続き祭りの内訳はどんな感じなの?

奥井さん

まずは3月に産科医療補償制度と小児慢性疾患受給者証(国制度)の更新書類が届くのが皮切りにお祭りがスタート。 そこから特別児童扶養手当(国制度)、児童育成手当・障害手当(区制度)、障害児福祉手当(国制度)、児童手当(国制度)、東京都重度心身障害者手当(都制度)。 そして最後に、6月に役所の障害福祉課の方が自宅に来て面談しながら障害福祉サービスの現状把握と更新手続きと区のレスパイト事業の利用届の2つの書類申請をして祭りはひと段落...かな?

石嶋

・・・あるなぁ。凄いなぁ。 そういえば、小児がん分野だったら、私は入手方法がイマイチわからないんだけど長期フォローアップ手帳っていうのがあったり、ダウン症だったら子育て手帳「+Happy しあわせのたね」っていうのがあったりするんだけど、そういう疾患別みたいな手帳とかってあったりするの?

*長期フォローアップ手帳は、全国15箇所の小児がん拠点病院では配布されていますが、それ以外の病院で治療を受けた場合は、自ら問い合わせて入手するか上記HPからダウンロードして入手する方法となっています。

*公益財団法人日本ダウン症協会が発行する「+Happy しあわせのたね」について、チャーミングケアラボの岩倉 絹枝 副所長が深掘りしてくれています。

奥井さん

うちはこれといった疾患にカテゴライズされてないんだけど、産科医療保障の手続きとかは対象者が限定される分、うちならではのものかと思うなぁ。

石嶋

なるほどー。なんか手続き関係ももっと柔軟な対応をしてくれるといいのにね。 現場でしかできないっていうのは・・・厳しいわぁ。なかなか難しいんだろうけど、外に出るのも一苦労ってところは汲み取って欲しいなぁ。

子どものための手続きなのは確かなのですが、これだけ数があると・・・ 私と奥井さんの手続き祭り談義はモヤっとしたまま終了しました。

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