高校教諭が入学式を欠席 「息子の入学式に出席のため」という理由は許されるか

埼玉県西部の県立高校で、50代の女性教諭が長男が通う別の高校の入学式に出席するため、4月8日に行われた、自身が担任を務める1年生の入学式を欠席していたことがわかった。県内の県立高校では、ほかに男女3人の担任教諭が子どもの入学式に出席するため休暇届を提出し、勤務先の入学式を欠席していたという。
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高校教師が勤務先の入学式を欠席して、自分の子どもの入学式に出席していたことが判明し、問題となっている。埼玉県西部の県立高校に勤める50代の女性教諭が4月8日、自身が担任を務める1年生の入学式を欠席。長男が通う別の高校の入学式に出席していた。県内の県立高校では、ほかに男女3人の担任教諭が子どもの入学式に出席するため休暇届を提出し、勤務先の入学式を欠席していたという。11日、埼玉新聞が報じた。

関根郁夫県教育長は11日に開いた県立高校の校長会で「担任がいないことに気付いた新入生や保護者から心配、不安の声が上がった」と、この事実を報告した上で「生徒が安心して高校生活をスタートできる体制づくりと心配りに努めてほしい」と異例の“注意”を促した。

関係者によると、入学式の担任紹介の中で校長が女性教諭の欠席理由を説明。女性教諭は「入学式という大切な日に担任として皆さんに会うことができないことをおわびします」という文章を事前に作成し、当日、別の教諭が生徒らに配ったという。

(埼玉新聞「担任、息子の入学式へ…高校教諭勤務先を欠席、教育長が異例の注意」より 2014/04/11)

新入生や保護者らは「今の教員は教え子より息子の入学式が大切なのか」と困惑しているという。

入学式に来賓として出席した埼玉県議会議員の江野幸一氏(刷新の会)は9日、Facebookで「新入学生の思いも考えず私事の都合で簡単に職場を放棄する態度には憤りを感じざるを得ませんでした」とコメントした。保護者からも怒りの電話があったという。

この高校教諭の行動に対して、インターネット上では意見が分かれた。

Yahoo!ニュースが行っている意識調査(実施期間:2014年4月12日~2014年4月22日)では、「担任が『自分の子供の行事』を理由に、学校行事を欠席することについてどう思うか」という質問に対して、13日16時現在、「問題だと思う」と答えた人は48.2%、「問題だと思わない」は42.9%となった。問題だと思う人がやや多いようだ。

Twitterでも、衆院議員の田沼隆志(日本維新の会)が「公職としての自覚があるのか?」と批判のコメントを寄せる一方、「なぜ教員が責められるのか、全く理解できない」と、教諭の行動を支持する意見もあがった。

【※】子どもの入学式に出席するため、勤務先の入学式を欠席した高校教諭について、あなたはどう考えますか? コメント欄にご意見をお寄せください。