安保法案について松本人志「このままでは当て逃げされる」、長渕剛「戦争に行くのは子供だ」

長渕剛さんが「ワイドナショー」に出演し、安保法案について「戦争に行くのは自分たちではなく子供だ」と述べ、戦争に行かない人々が議論すべきことについて訴えた。
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Getty Images

シンガーソングライターの長渕剛さん(58)が、7月19日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」に出演し、国会で審議中の安全保障法案について「戦争に行くのは自分たちではなく子供だ」と述べ、戦争に行かない人々が議論すべきことは「戦争を起こさないようにするにはどうすればいいか」だと訴えた。

この日、番組では安保法案を特集。コメンテーターとして出演したお笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志さん(51)は、衆院で法案が可決されたことに対して「やり方は無茶くちゃですよ」と安倍政権のやり方を批判した。しかし、松本さんは安保法案の必要性を自動車事故にたとえ、安全には備えが必要とする「抑止力」の考え方について次のようにコメントした。

「戦争反対とか、平和がいいというのは、安倍さんもそう思っていると思う。地球上全員が思っていると思う。

でも、それはわかっているんですが、例えば車を運転していて、シートベルトもしていて、酒も飲んでいない、脇見運転もしていない、法定速度を守っていても、横からや後ろからぶつかってこられることってあるわけですよね。そういう時に、『交通事故やめて』といわれても、『あれっ?』ていう話じゃないですか?今の日本てそういう状況かなって。このままだと、当て逃げされますよ。『ぶつけたら厄介やぞ』と思わせないと、と思います。

しかし、安倍さんのやり方は残念ながら…」

一方で、ゲストとして出演した長渕さんは、松本さんらの議論に対し、「論点が違う」と一歩引いてコメント。「戦争が起こっても、僕たちが銃を持って行くんですか?行かないのに会議で論争をしているということに、僕は心が苦しくなります」と話し、次のように述べた。

「歴史をひもとけば分かるように、どんな時代でも戦争に行くのは子供たちだ。僕のふるさとの知覧(ちらん)からも、(特攻隊が)飛び立っていった。子供たちが行くんですよ。僕ら『行かない人間』が議論しなくちゃいけないことは、絶対にこういうこと(戦争)をしないようにするにはどうすればいいかということだと思うんです」。

さらに長渕さんは自身が東日本大震災の際に、自衛隊の激励コンサートを行ったことを紹介。「現場に行くのは自衛隊員。震災を思い出して欲しい、どれだけのことを自衛隊はやったか。彼らを死なせるのか?死なせてしまっていいのかということだと思うんですよ」と続け、それぞれの人たちが、それぞれのできる方法で戦争をしないよう訴えるべきだとして「それを松本くんにはお笑いでやって欲しい。僕は銃をギターに変えてやるから」と訴えた。

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特別感謝状を贈呈され自衛隊員に囲まれる長渕剛さん(2011年12月20日 東京・新宿区の防衛省)

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